女友達C
類は友を呼ぶのだろうか。
私の友人もなかなかの伝説を持つ。
誰の何から話そうか迷うほどだ。
中学生からの友人、私も含め6人組は
今もしょっちゅうメールのやりとりをし、
そのうち4人は地元に残っているのでしょっちゅう会っている。
結婚前は本当によく飲みに行った。
これが面白いことに飲む量もほぼ同じ。
生ビールを誰かがおかわりすれば「私も」「私も」と手が上がる。
使わなくてもいいところで、負けず嫌いを発揮している。
今も変わらず。
まだ、私も結婚前で、友人Cも独身の頃、その4人で飲みに行ったある日のことである。
その店は2階建てになっていて、1階フロアの中心に2階に上がる階段がでぇーんとある。
私達4人は2階に通された。
たぶんうるさいので2階に追いやられていたのかもしれない。
私達4人が集まると2階に追いやられる確率が高かった。
かなり、盛り上がる。
笑いだすと止まらなくなる。
ハッキリ言って、私たちは面白い。
ヒィヒィ笑いながら涙を流し、また笑う。
もちろん、内容など覚えていないというか、
内容はない。
集まれば可笑しいのだ。
そして、よく食べ、よく飲む。
そしてまた笑う。
そんなんでその日の飲み会は終了。
みんな酔っ払ってる。
だいたい会計係は私だ。
私はお酒を混ぜさえしなければ
わりと意識はしっかりしてるからだ。
(混ぜればポイズンだが)
その中の友人Cが次の日に大事なデートを控えていたので、一次会で終了することにした。
友人Cは、その翌日に、彼氏と初温泉旅行を控えていたのだ。
だいたい、そんな大事な日の前夜に飲みに行くのもどうかと思う。
断らない女なのだ。
お会計は1階で。
私を先頭に2階からの階段を降りていた。
その時だ。
ドドドドドドン・ドン・
ドテッ!
階段を先頭で降りている私を、
脇から尻でリズムよく滑り落ち、
抜き去っていく友人Cがいた。
一番後方から降りたにも関わらず、
足を滑らせ、
お尻をリズムよく一段一段強打しながら、
誰よりも早く降りきったのだ。
そして、私の目の前には尻で滑り落ちた友人Cがダイノジになっていた。
正真正銘のダイノジだ!
友人Cはダイノジのまま、
また笑いがとまらなくなっていた。
ダイノジのまま声も出さす、肩を揺らして、涙を流して笑っていた。
私達も「大丈夫?」と言いながら、
涙を流していた。
笑ってこんなに涙が出るのかってくらい、
笑ってこんなにお腹が痛くなるのかってくらい
笑った。
後日談、、、
友人Cはあの日の翌日の温泉旅行で、
大きなお尻一面にできた大きな大きなアザを隠すのに大変だったそうだ。
お尻は真っ黒。
前を隠そうか後ろを隠そうか…悩んだらしい。
でも安心して欲しい。
今、彼女は、温泉旅行に行ったその時の彼と結婚して、可愛い娘もいる。
そんな友人Cの蒲田行進曲並みの階段落ち伝説は、今でも私達のかっこうのネタになっている。
彼女はそれからも幾度となくネタを提供しくれている。
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