生活保護日誌.84
「ただ目の前のことに没頭する」という殊勝な心掛けが、所詮逃避であると気付いた時、僕の生活を彩る周辺の物々、自分が成してきた家事労働や運動や暇つぶしがさして特別なことではなくごくありふれたものだと気付かされ、「ああ、僕はいまだに僕なのだな」と過去の僕と今の僕が地続きなこととして捉えざるを得なくなる僕の脳の機構をもってして僕は、「今を生き切っているぞ!」という充実が自分の思い上がりにしか思えなくなり常に暗い目をたたえた視線の定まっていない”ボウボウ髪のかがみこんだ僕”が傍にいたこ