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4種体癖の、関係の深まらなさについて

4種体癖は、10種の体癖の中でも最も分かりにくく、つかみどころがない(ように感じる)。感情表現が希薄であるため、「本当はどう感じているか」が分かりにくい。というより「本当に感じていること」がない。その人がどうしたいかが見えない分、対人関係がやや深まりにくいように思う。

以前一緒に仕事をしていた4種の方は、笑顔が素敵で周囲の信頼も厚く、とても頼りがいのある人だった。ルールを遵守し、危ない橋は渡らず、周囲に気を配りながら仕事をこなす、スタッフのお手本のようだったが、「普段何を考えているのか」、「どのような価値観を持っているのか」は不明なままだったし、どれだけ話しても「仲良く」なれた感覚を持ちにくく感じた。

4種は本人の感情が定まらない一方で、他者に感化されやすく、例えば相手が話し始めた時に「もらい泣き」し始めるくらい敏感でもある。つまり、周囲の対人関係の影響を大きく受けやすく、反対に言えば周囲が動かなければ本人もなかなか動かないとも言えそうだ。

一緒に遊ぶ、食事をする際に合わない人がいたとしても、「嫌だ」と感じるまで時間がかかるため、「うーん、どうしよう」と悩みながら、何か切るきっかけがなければずるずると付かず離れずの関係を続けていることが多い。付き合いは良いし、輪も広がる。一方で、自分から誘うというのは結構難しいかもしれない。

4種は大和撫子で良妻賢母、自分ではなく他者を優先して動けるため、組織や家族の中でそれらを支える重要な役割を果たしていることもよくある。ただ、いつもクールでにこにこしていても、複雑な対人関係の中でネガティブな感情を出さないだけで、感じないわけではない。その場で出せなくても、ずっと心の内に積もらせて、時には何年も前のことを恨みのように抱えることもある。実は好き嫌いもはっきりとあり、嫌いなものはずっと嫌いという執着心の強さも特徴だ。

そのような4種体癖の人は、特に恋愛のように1対1の関係が深まるタイミングを逃してしまうことが多いのではないかと考えている。自分から動くには時間がかかるし、他者からのアプローチにはなるべく答えようとする。相手が動いてくれれば応じることはできるが、その相手がなかなか意思を示す事ができない場合、停滞しがちになる。

例えるなら、ヨットは風や海流がなければ目的地に到達することが難しいが、ちょうどそれに似た”他者”という動力に委ねるようなイメージかもしれない。無風の状態(コミュニケーションがないような状態)であれば風が吹くまで待たねばならないので、対人関係を豊かにしていこうとすると、清潔で(ここが重要!)ある程度のにぎやかな場所に足を運ぶという意識は持っておいてもよいのではないだろうか。

しかしもしかすると、4種は関係が「深まる」という感覚とは別の次元の経験をしているのかもしれない。それは他の体癖からすればまさに”もや”の中である。

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