ああ歌って良かった…裕次郎さん「嘆きのメロディ―」①
石原裕次郎さん(1934年ー87年)の歌について、
ふと書きたくなったので……書く。
調べてみると、裕次郎さんが生涯にレーコーディングした曲は
合計521曲にもなる。
すごい数だ。
そのうち私が聞いたことがあるのは、50曲ぐらいか。
さらにそのなかで、私がカラオケのレパートリーに入れさせてもらっているのは、
「おれの小樽」
「よこはま物語」
「嘆きのメロディー」
の3曲だ。
数は少ないけど歌唱の仕上がりにやや自信あり。
◇
裕次郎さんの歌の魅力ってなんでしょうね。
声がとりわけ個性的なわけでもない。
歌唱力で聞き手をうならせるという類でもない。
まあ〝上手な素人〟の領域である。
(怒られるかしら……)
しかし、ともかく聞いていて心地よくなる。
安心感が膨らむ。
包容力に出会って、そっと目をつむりたくなったりもする。
シンガーソングライターの五輪真弓さんが、「思い出さがし」という曲を裕次郎さんに提供している。
「エッ……裕次郎と五輪!?ミスマッチかい」といったんは驚いたが、五輪さんが裕次郎ボーカルの大ファンだったという記述をみつけ、そーか―と納得した。
◇
「嘆きのメロディー」は1984年の発表。その後、テレビドラマ「西部警察」のエンディングテーマ―に採用された。
作詞・あらきとよひさ、作曲・三木たかし。私が大好きなコンビだ。
https://www.youtube.com/watch?v=ph-pgsGyOBk
♪♪♪……淋しい背中を たとえ丸めても
ひきずるその影は 消せはしない
過去を話せば ひとつやふたつ
だれにも 言えない心の傷がある
終りない 旅の終着駅に
いつの日か ひとりで たどりつくだけ
風よ お前は 知っているのか
人はだれでも 嘆きのメロディー
煙草のけむりを たとえゆらしても
心のやすらぎは 探せないさ
道の小石を かかとでければ
はかなく夢さえ 胸から 消えてゆく
終りない 旅の目覚めた朝も
ふりむけば ぬけがら そこにあるだけ…♪♪♪
詩の内容を味わうと、あきらめと哀感が行くところまで行き着いた構図である。
救いが探しにくい。
どこに希望への抜け道があるんだ。
でもそれが良い。徹底感が魅力。
歌いやすい曲である。
(私はキーをふたつ上げている)
(知る限り)裕次郎歌謡の親和力が一番詰まった曲だと私は思う。
どうでしょう、このブログを読んくれているカラオケファンのみなさま、
「嘆きのメロディー」を試みてください。
後悔はさせません。
エッ? 何ですって?
余計なお世話ですって?
すいません、でもこの曲だけは……
◇ ◇
「裕次郎とかけて、ごく軽いバーベルと解きましょう」
「その心は?」
「みんなにもてる」
(この項続く)
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