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科学技術館へ

昨日は東京は竹橋にある科学技術館へと伺いました。写真は公式HPより。

科学技術館は、現代から近未来の科学技術や産業技術に関する知識を広く国民に対して普及・啓発する目的で公益財団法人日本科学技術振興財団が設立した施設で、1964年(昭和39年)4月に開館しました。

科学技術館HPより

とのことで、来年創設60周年を迎える、日本の科学と技術を伝える施設です。
東京近郊の方は小学校の社会科見学などで伺ったことがあるのではないでしょうか。尤も、お台場にある科学未来館の方が規模が大きく設備も新しいので霞んでいる節はありますが…
とはいえ、たまたま話の流れで夏真っ盛りのこの時期に訪問したわけですが、20数年ぶりに大人になってみると感慨深さがありますね。 

科学技術館とは

前述の通り、科学技術館は科学技術と産業技術を国民に広く伝えるために設立された施設です。
5つの建物が放射状に配置された星型の建築で、外壁も星型にくり抜かれた意匠が施されていたりと、遊び心にあふれた建築となっています。2階から5階まで約20のテーマの展示室があり、それぞれ物理・化学・工学を取り扱ったものとなっています。現在の館長は2001年にノーベル化学賞を受賞された野依良治先生で、化学に携わる人なら知らない人はいないでしょう。
小学校の社会科見学で訪れたと述べたように、小中高校生をターゲットとして、触れ合える・体験できる展示が行われています。日本国内の名だたる企業・組織が協賛しており、提供された展示物も設置されています。

20数年振りに訪れてみて

当たり前の話ではあり、当たり前だと思っていたことが変わらずにいることが嬉しく感じましたが、夏休みの只中ということで幼い子どもを伴った家族連れが非常にたくさんおりました。これだけ娯楽にあふれた現代でも子どもを連れて行くに値する施設だと認識されていることに創設理念が実現されているなと思い巡らせてはみるものの、かたやかつて訪れたことがあるはずなのに思い出は記憶の片隅に追いやられているわけで…
展示全般に感じたことは子どもへの安全に非常に気を使われており、怪我をしないよう角が養生されていたり、部品を飲み込んだりしないようあえて大きく設えてあったりされています。流石に未就学児を野放図にできる程ではありませんが、体験型の展示と上手い塩梅で成り立たせてあります。
展示は工業に始まり、力学・電磁気学・情報工学・光学・薬学などテーマごとに区画分けされており、それぞれ凝った体験ができるようになっています。3Dプリンターやレーザー加工機などは昔はなかったはずですから時代の進歩に応じてアップデートされているんだなと感じました。ライブショーや工作教室なんかのプログラムも随時開催されていていかに子どもたちに興味を持ってもらえるか工夫が凝らされています。
やや残念に感じたのは、化学に関する展示が心許ないことですかね。薬学は取り扱われていますが、有機化学や無機化学に対して造詣が深まるかと言われると難しいところです。野依先生が館長なのですからもう少し化学に興味を持てるようなものがあると化学を専門にしてる身からするとうれしいですね。

おわりに

子どもがいらっしゃる方の目に留まるかは存じませんが、夏休みも終盤に差し掛かるこの時期、おそらく課されているであろう自由研究の手がかりを探しに、いかがでしょうか。
大人になるとなかなかこういうところへは出向かなくなりますが、微かな記憶と照らし合わせながら眺めるとまた違った趣きと再発見があります。そういう楽しみ方もたまには良いかもしれません。

それではまた。

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