そして誰もいなくなった

※球団サイドに対する批判が出てきますが、ファンに対しての批判の意は一切ありません。ご承知おきください。

誰もいない。
びっくりするぐらい誰もいない。
2軍で復帰した選手もそれなりにいるけれど、誰ひとりとして1軍に戻ってきてはいない。

新人の日本シリーズ先発、山下輝。
幸運の連敗ストッパー、原樹理。
苦難のエース候補、奥川恭伸。
期待の即戦力ルーキー、吉村貢司郎。
奇跡のサヨナラ男、丸山和郁。
不動のリードオフマン、塩見泰隆。

恐ろしいことに彼らの大半はドラフト上位指名、それどころかドラフト1位であり、なんと不調で2軍調整ではなく揃って故障での長期離脱だ。
他にも故障で長期離脱している選手は多々いるし、単に成績不振で調整している選手も挙げたらキリがないので末恐ろしい。

もっとも、小澤怜史が先発では全勝していたり、待ち望んだ星知弥の復活など、世の中悪いことばかりではない。
ただ一方で戦力が欠けていることに変わりなく、絶対的な先発の枚数もなければ、得点力や守備といった面での困難も多く抱えている。

困難も、人がいないのもそれだけじゃない。

ファンも、誰もいないのだ。

少し誇張した表現だから軽く聞き流してほしい。
まだまだ私の周りにはスワローズファンがたくさんいる。
それでも日に日にTwitterで見かける人が減っていき、スワチケは格段に繋がりやすくなり、果てには他球団へ移る人も多々見受けられた。

同じ日本シリーズを戦ったはずなのに――正直に告白すれば、居住地の球団に関してそう思う気持ちが日々強くなっている。
私はそれでもスワローズから離れることができないだけで、「もう付き合ってられない」と他球団へ移ることはあって当然だろう。
残酷ながらプロ野球とはそういうものなのだ。

連覇や記録、WBCでスワローズの顧客は増えたと思う。
実際、今まであんなに完売御礼の日が続いただろうか。
それがどうだ。繋ぎとめたかった新規客を、色々なもので手放しているのが現状だろう。
試合や成績は言わずもがな。広報もそうだし営業や物販は頭を抱えたくなる。
(最後に余談で書くけれど、まあまあ酷い目に遭ったことがある)

上で「プロ野球とはそういうもの」と言ったが、興行であることもお忘れじゃあないだろうか。
お金が入ってこない以上お金は払えなくなるのは誰だってわかるはず。
選手の年俸、職員の給与に始まったことではない。
そもそも本拠地の神宮球場はあくまで借りている立場なので、毎年膨大な賃料を支払わなければならないのだから。

収入がなくなることも恐ろしいが、一番恐ろしいのはスタンドの空席が目立つことだ。
これもまた現実なのだが、もっとも、私たちがそれを悲観的に思うことがあっても、改善すべきは球団側であることに違いはない。

私はこれからもずっとスワローズを応援していくだろうけれど、一体この先どれだけの人が残っているんだろうな、と少し虚しい思いを抱いてしまった。
そして誰もいなくなった――なんて、悲観的なことは言いたくなくても、実際いなくなっているのだからしょうがない。
シーズンが終わる頃、どれだけの人が残っているんだろうか。
終わる日まで神のみぞ知る、が、終わってからも知りたくない自分も、正直に言えば存在した。


【余談】通販での酷かった対応について
去年の選手会パーカーを買ったとき、11月下旬発送なのにかなりの人が11月上旬~中旬に発送されていた。
それだけならいいけれど、1月中旬予定のリーグ優勝グッズが11月中旬に届き、一方のパーカーは12月になっても届かず。
しびれを切らしてメールで問い合わせるものの、そこから2週間返信がない。
とうとう電話で問い合わせをすると「製造の遅れ」を理由にまた発送が延び、結局届いたのがクリスマス直前。
その際発送メールと共に向こうから初めて謝罪のメールが送信されてきた――。

という実話があるので、正直通販に関してあまりいい印象を抱いてないです。元々スワローズの通販って他に比べて遅すぎますし。

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