焦りを隠さない中国共産党

■怒る中国共産党
 トランプ前大統領は中国共産党と正面から対立。だがアメリカ大統領選挙で敗北した。これで目の上のたんこぶが消えたと思ったら、トランプ前大統領が撒いた種が目を出した。中国共産党による人権弾圧が世界から批判されるようになり、ウイグル人への強制労働に関わることを回避する企業が出るようになった。

中華人民共和国駐日本国大使館
https://twitter.com/ChnEmbassy_jp/status/1387704365843206146

 清水ともみ様はウイグル人の体験をマンガにした。すると反響が有り、中国共産党すら無視できない勢力を獲得。中国共産党は清水ともみ様のマンガを証拠から否定するのではなく、印象操作で反論した。

中国、周辺空海域での米軍の活動に自制を要求(ロイター)
https://jp.reuters.com/article/china-usa-military-idJPKBN2CH00A?feedType=RSS&feedName=special20

 中国共産党は東シナ海・南シナ海で人民解放軍を活動させている。最近ではフィリピン領海に海上民兵の船200隻以上を活動させ、不法占拠を続けている。さらに連日台湾と日本の尖閣諸島で圧力を加えているのに、アメリカ軍に自制を求める始末。

■存在感を増すイギリス
 イギリスは中国共産党への圧力を加速させている。イギリス政府は、表向き外国企業による投資を規制する法律を成立させた。法律の中身は、中国共産党を意識したものだと本音が見える。これは単なる法律ではなく、次の一手に備えた動きだと思われる。

英政府、外国企業の投資規制法成立 中国の存在意識か(産経新聞)
https://www.sankei.com/economy/news/210430/ecn2104300006-n1.html

 3000年の戦争史から見れば、国際政治はダブル・スタンダード(二枚舌)で行なわれる。表向きは理想で飾り、本音は自国の国益優先の世界。典型的なのは湾岸戦争とイラク戦争。これは国連決議1441号に従い査察を継続すべきと言いながら、決議688号(抑圧の中止)を無視。

建前:理想と言う虚飾
本音:国益の現実

 各国がダブル・スタンダードで動く理由は、世界平和を建前に本音の国益優先を隠すことが目的。だからイギリスも外国企業が自国の投資を制限するが、本音は中国共産党への敵視を隠している。さらに国際社会は強国の論理で動くから、イギリスは強国アメリカの方針に従い国益を得る方針に変えている。

 国際社会には暗黙の了解が有り、強国が地域紛争に巻き込まれた自国民保護で軍隊を派遣する時は、強国に参加して自国民保護に軍隊を派遣する。別の言い方をすれば、「かくれんぼする者この指とまれ!」。

 国際社会では軍隊を派遣して血と汗を流すから信用が得られる。これは自国が利己的ではなく、自国は利他的な国であることを宣伝もしくは証明することが目的になっている。同時に、国際社会で外交発言権を獲得するには、共同の軍事作戦に軍隊を派遣しなければ得られない。これが国際社会の暗黙の了解。

2008年ソマリア海賊問題
日本も補給活動や、P-3C哨戒機などを派遣して貢献。

2011年のリビア空爆
この時は、アメリカ・フランス・イギリスが中心になりNATO加盟国も参加。

 言葉は悪いが、戦争参加は国際社会で外交発言を得ることが目的。実際にイギリスは、アメリカの戦争に参加するが、損害を抑え最大限の存在感を得る方針を採用している。

2003年:イラク戦争
 イギリスは参戦したが、海岸から約200km進出してバスラ付近で停止。海洋国家が大陸内部に侵攻する場合は、海岸から200kmが侵攻限界。イギリスは基本に忠実だから、バスラ付近で停止。その後アメリカ軍や同盟軍がイラク軍を駆逐した後に、バスラから内陸に侵攻を再開した。これだけでイギリスは、戦後の外交発言を獲得している。

「国家や政権に友人はいない。国家戦略における共通の利益があるだけだ」(西欧の諺)

■イギリス・アメリカ・日本の連合艦隊
 イギリス国防省は4月26日、クイーン・エリザベス空母を中心とした空母打撃群をインド・アジアに派遣することを公表。イギリス空母打撃群の派遣は5月から半年とされている。さらにアメリカ駆逐艦を加え、日本にも寄港する。実質的にイギリス・アメリカ・日本の連合艦隊であり、イギリスが中国共産党との戦争を覚悟している証だ。

 イギリスはシンガポール・韓国にも寄港することを明らかにしているが、アジアを活動の拠点を置くのは明らか。インド洋での活動が中心なら、インドに拠点を置く。それが明らかにアジア偏重だから、人民解放軍との戦闘が本音だと判るようにしている。

 実際の空母打撃群の編成になるかは不明だが、クイーン・エリザベス空母1・駆逐艦2・フリゲート2・補給艦2・原子力潜水艦1の編成だとされている。これはがイギリス海軍だけで編成するか、アメリカ海軍も含まれるか不明。だがアメリカ海軍の駆逐艦が加わることが明らかにされているから、実質的に連合艦隊になる。

 イギリスの空母打撃群もアメリカの空母打撃群と編成スタイルは同じ。しかもクイーン・エリザベス空母で運用される機体は、イギリス空軍のF-35Bとアメリカ海兵隊のF-35Bだとされている。空母運用もイギリス・アメリカ共同だとすれば、イギリス空母打撃群は人民解放軍との戦闘を意識した派遣は確実。

 現段階では海上自衛隊の参加は明らかにされていないが、日本に寄港することは明白。さらに日米共同も明らかだから、海上自衛隊が参加すれば、イギリス・アメリカ・日本の連合艦隊が誕生する。

■眼の前の戦争準備
 イギリスは5月から半年間、イギリス空母打撃群をアジアで活動させる。戦闘機F-35Bの大規模整備ができるのは日本だけだから、艦隊整備も含めれば日本が拠点になることは間違いない。

 イギリス空母打撃群の艦艇には、他の海軍艦艇参加も示唆されており、連合艦隊の象徴として運用されていることが判る。これまではアメリカ海軍が中心になっていたが、イギリス海軍も中心になろうとしている。

 イギリス・アメリカが露骨にイギリス空母打撃群の行動を流すのは、中国共産党の暴発を意図的に仕組んでいる可能性が有る。中国共産党も露骨だから気付いているが、黙っていれば敵の戦争準備が整う。これで戦争が始まれば人民解放軍には勝機は無い。

 これは中国共産党との戦争に備えた動きであり、これで焦るのは中国共産党。中国共産党から見れば、敵の戦争準備が整ってからでの開戦は自殺行為。ならば、準備が整う前に開戦するしかない。中国共産党が迷うなら、中国共産党はアメリカ・イギリスの頭脳戦で、既に主導権を奪われている。

 経済で追い詰め仮想敵国を怒らせる。イギリス空母打撃群がアジアに向かうことを公表し、軍事的圧力を加える。政治・経済で包囲して怒らせる。これは戦前の日本が受けたABCD包囲網と手順が同じ。明らかに、中国共産党から開戦させる流れだ。昔は日本で、今は中国共産党に使われている。つまり、戦争は回避不可能だ。

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