近眼的中国報道ではもう日本は中国に追いつけない。:《米中が外交・安保対話、南シナ海など地政学上の懸案で意見交換》(ロイター)

このニュースを読みながら、最近気になっていること。

わたしは中国の動きはだいたい中国のネットやメディアで知り、その後日本に関わることは日本のメディアで読みます。日本にかかわらない中国の動きはだいたいツイッターやFBを見ていたら、必ず誰かがNYTやWaPo記事を転載しているし、中国語のメディアや論評から簡単に西洋メディアの記事をたどれる。

こうした中で、中国の、日本がかかわらない海外の動きを伝える記事において、日本メディアの存在感が相当下がってきたな、と感じています。これは、日本メディアの中国報道が長期的に「日本と関係すること」に最大の注目をし、そういう価値観と体制で報道がされてきたことと関係しています。

昨今では中国と海外の関係が急速に変化してそれが日本との関係にも大きく影響するようになってきたのは明らかなのに、日本のメディアは広い視野での詳細を伝えきれず、本当に情報が欲しい人はこの記事のようにロイターやWaPoなどの日本語版を読むしかない。

長い間続いてきた、日本の伝統的「近視眼」中国報道の問題があぶり出されてきた感じがします。だからわたし、中国にいるときから「日本が直接関わっていない、中国で注目のニュースにもうちょっと注目したほうがいいですよ。日本の話題は彼らにとってのone of themでしかなく、そこから今の中国人の姿勢や視点を知ることは出来ない」と記者諸氏に言い続けてきたんだがなぁ。

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