スクリーンショット_0028-09-26_10.54.33

【ぶんぶくちゃいな】言論NPO「第12回日中共同世論調査」をどう読むべきか

9月23日、言論NPOが今年で12回目になる、中国との共同調査による「日中世論調査」を発表、同時に開かれた記者会見で同NPO代表の工藤泰志氏自らがその内容を解説した。

12年間に渡って続けられているこの調査は、中国と日本の間の世論実態を知ることができるデータとして多くのメディアに引用される「権威的資料」となっている。だが、2011年に発表された同調査(第7回)についてわたしは「なにを世論と呼ぶのか――第7回・日中共同世論調査比較結果読後感」という記事で同調査の欠陥を指摘した。

あれから5年経ち、同調査がいかなる日中の「世論」の実態を描けているのか、ここでわたしなりに読み解いてみる。

●5年前の問題点

第7回調査でわたしが最も気になったのは、その調査方法だった。アンケート調査はそのやり方で答えの傾向が大きく変わってくるのは、日本では小学校でも教えるほどの「常識」である。そんな常識から以下を指摘した。

ここから先は

3,997字
この記事のみ ¥ 300

このアカウントは、完全フリーランスのライターが運営しています。もし記事が少しでも参考になった、あるいは気に入っていただけたら、下の「サポートをする」から少しだけでもサポートをいただけますと励みになります。サポートはできなくてもSNSでシェアしていただけると嬉しいです。