素敵な生活、素敵な映画(後編)

てなわけで当日。
友達と下北沢駅で合流した。
映画館に向かって歩く。どんな映画なんだろうと友達は期待に胸を膨らませていた。なんでも、最初の感覚を味わうためにこの日まで全く暁闇について調べてなかったらしい。頭いいな
上映前にCD付きのパンフレットを購入して万全の状態で映画に挑む。
上映開始。
一つ一つのシーンを目に焼き付けるようにして見た。夏の蝉の声、都会の喧騒、校舎に響く生徒の声、車が走る音、どこか寂しげな欠けた感覚の生活音。
全て見覚えがある。
俺が過ごしていた17歳の頃とよく似ていた。
舞台は中学校だったけど。俺が学校という場所のために、制服に腕を通していた頃に戻った気分になった。
3人が出会うシーン、胸が詰まる、こういう時ってどうすればいいんだかいまだにわかんない。
勇気出して声かけてたのすごいと思う、俺だったらコウに声かけられないまま2〜3時間経っちゃう気がする。
コウの家のシーン、なんとなくこうなる道もあったのかもしれないと思わされた。俺が父親に着いて行っていたらこうなってたのかも。
ユウカの家のシーン、彼女は全然両親の描写がなくて、多分そのくらい薄い関係性になっちゃってたのかな…
サキの家庭のシーン、これが1番辛かった。阿部はりか監督はこういう家庭環境について表現があまりにも上手いと思う。それくらいリアル。俺の身に覚えがありすぎて途中友達が心配してたらしい。俺も正直ちょっと具合悪くなりかけた。それくらい役者さんの演技と演出がとても上手いんですよ。
各々が現状の重荷を放っておいて、3人で花火をするシーンがとても印象的で、その瞬間は、3人が3人とも青春を生きていたと思う。美しいシーンだった。

以下内容についての感想はネタバレになるから割愛したいかな。
また今度友達と見にいきたいし。

上映後、阿部はりか監督と主演の中尾有伽さん、越後はる香さんが舞台挨拶でお話ししてくれた。中尾さんがこの映画はとても大事なものだと言っていたのが印象的だったな〜
シネマから出て、中尾さんと阿部監督が、買ったCD付きパンフレットにサインをしてくれた。
その時お二人とも少しお話しさせてもらったんだけど、精一杯の感謝と応援をした。
LOWPOPLTD.の話も少し。総じていい時間だった。

いい映画を見た日は見たあと数日はずっと反芻して味わってた。やっぱ心に残る映画ってのはいいもんだね。またあの下北沢のシネマ行って映画見たいな。今度は何見ようかな〜

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