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1000人の子どもたちを見てきた学童運営責任者その1

2012年に民間アフタースクールを開業して11年。1000人に近い小学生たちを見てきました。もちろん、自分が小学生の頃とは今の子たちは全然違うし、この10年でも変化があります。
年々思うのは、耐性が下がっていること。
座っていれない。話を聞けない。作業を継続できない。友だちを受け入れられない。苦手なことはやりたくない。など、根気がありません。
嫌なことはやらなくていい、食べたくないものは食べなくていい、という新しい風潮が、ここ何年かで確立されました。まあ、私も同意はします。嫌々やっても身に付きませんから、そんなことは避けても良いと。
しかし、それが”嫌なことである”という認識の前で、もう避けている。判断は早いです、子どもは。その判断力、目利き力は、今の子のほうがある。情報摂取量は多いですからね。でも、頭でっかちですね。自らの体験を通さず、値踏みしている。それで失っているものも多い。
まずは、自分の感覚、手、足、身体、五感を使って第一次接触を試みて欲しい。必ず、子どもたちの触れる事象の奥行きが見えてくるはず。

奥行きを見ることなく、高を括るから、そこから先へは進まない。最近の若者の内向き志向、少子化、晩婚化、パラサイト化、などは情報が溢れすぎていて、世の中全てに食傷している。経験がないのに経験した気になっている。そんな理由で新しいものに触れる機会を逸している。
ものを教えてもそうです。新しい知識に感動がない。あ、そんなことは知ってる、みたいな態度。逆に、大したことはない自分の知識をひけらかす。
全部が全部、こんな子ばかりでは、もちろんありませんが、そういう傾向の子どもが増えているということです。

私のアフタースクールでは、Learning by doing 体験なくして学びなし を理念にプログラムやワークショップを設計してきました。頭でっかちの子でも、やはり本物の体験には太刀打ちできない。そこで、一歩踏み込んだ時の子どもの笑顔は格別でした。
子どもたちを生き生きさせるには、リアルな体験に基づく「学びの本質化」が重要です。

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