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「我が家」を語って見えたもの

里親センター『ひこばえ』さんが主催する研修会で、里親支援を専門にされている方々に向け、環の会で養子縁組をした当事者である私たち家族がお話をする機会をいただきました。

今回は、養子である私と育て親の母が講師となり、弟(養子当事者)も初めて同行したのですが、いくつかの質問に弟が答えるという場面もあり、姉としてびっくりしました。

今日講演に来てみてどうだった?と2人に聞いたところ、
母は「テリングは、出会いから現在までの、ありのままの私達家族の日々の積み重ねの家族のヒストリーだったと、これにつきます」
弟は「Youthの会の活動を初めて見た。特別養子縁組で育った私たち本人の考えや意見を必要としている方が大勢いることを知った」
と話してくれました。
私たちのありのままを伝えることが、その方々の活動の後押しとなっていたら嬉しく思います。

今回の講演に、私と弟と母の3人で参加できて良かったと思いました。
外に向けてありのままを話すことで、それぞれの素直な気持ちを整理して、それを他人に向けて話す。もちろんそれを弟や母が聞いているわけです。
普段家でそんなまじめな話をしないので、今まで知らなかったお互いの気持ちを知る良い機会になったなと思います。

聞いてくださる方が児童相談所や乳児院のような、里親や時には特別養子縁組を支援する立場の方々だったので、今年3月のYouthの会の総会で行った「大人になったユースが知りたかった情報」(産みの親の情報や遺伝的情報、出生の背景など)の内容に興味を持たれた方が多い印象でした。
その他、環の会のテリング、実際に我が家で行ったテリングについての質問が多くありましたが、私の母が言った「テリングは単に産みの親が別にいることや産院がどこで、というような話をすることではなく、迎えて、一緒に過ごしてきた家族の歴史、育て親から子どもへの想いを話すもの」という言葉に「ぐっと来た」とおっしゃっている方もいました。

参加者特性上、お役に立てた側面はもしかしたら限定的かもしれませんが、それでも特別養子縁組の家族だからと言って特別ではないことはお判りいただけたのではないかなと思いました。

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