科学ネタ>宇宙>地球>地球誕生後からデボン紀まで

 ※地球の歴史については諸説あるため、調べた範囲内の説を書き上げました。

 おとめ座超銀河団太陽系惑星・地球は、誕生してから現在まで約46億年の悠久の時を刻んできました。今回は、誕生直後から3億年前のデボン紀までに地球が体験してきた生物への脅威についてまとめました。

 最初の2億年は地表がマグマに覆われており、大気の96%は二酸化炭素が占めていました。到底、今の形態の生物は存在できませんでした。時間をかけてマグマが冷えることで水が存在できるまでになりました。その水滴一滴一滴が集まって海が誕生しました。しかし、そうやって出来た海はいま私たちが見ている海とは別物です。当時は大きさ数キロメートルほどの微惑星が頻繁に地球に衝突しており、その衝撃によって海が何度も蒸発しました。海が安定して存在できるようなったのは今から38億年前頃です。そのころになってようやく、生命が海の中で誕生しました。シアノバクテリアです。シアノバクテリアが光合成を始め、海中に酸素が充満すると地上にも放出されていきました。カンブリア紀に入ると、生物は海の中で目覚ましい進化をとげ、現在いる動物の体の基本的な構造を持つ動物も誕生しました。爆発的にさまざまな種が生まれ進化したことから、「カンブリア紀の生命大爆発」と呼ばれています。ご存じの三葉虫やアンモナイトは大繁栄の時期を迎えました。しかし、この時点で生物はまだ海の中にしかいません。「シルル紀」から「デボン紀」かけて2億年かけてようやく植物、そして節足動物、両生類が海から陸に上がり、陸上生活を始めました。地上には大森林が作られました。昆虫が繁栄し、大きさが70センチメートルにもなるトンボもいたと考えられています。こうして地上に進出した生物たちは、さらに進化をとげて現在に至るわけですが、生命の歴史である38億年間の道のりも決して平穏なものではありませんでした。地球が丸ごと凍ってしまう「スノーボールアース」という出来事です。海中深さ2000メートルまで氷に覆われ、多くの生物種が絶滅したと考えられます。また、「海洋無酸素事変」とよばれる出来事が、繰り返し起こりました。地球全体が酸欠状態になり、地上の68パーセント、海中の96パーセントの種が絶滅したとされています。6600万年前のジュラ紀に起きた、隕石衝突による恐竜絶滅は有名ですが、海洋無酸素事変は、それよりもずっと大規模に生物が死滅した事件でした。

 このように、生物にとって過酷な歴史を刻んできた地球で現在、生物が生きていける条件は大きく2つあります。

 1つ目は、オゾン層の形成です。大気中の酸素からオゾン層が作られ、太陽から降り注ぐ有害な紫外線や宇宙から降り注ぐ有害な宇宙線や太陽風から守られていることです。これらをじかに浴びると、体を作るタンパク質がたちまちに破壊され、生物がほとんど全てが死んでしまいます。また、地球の内部には「核」という、鉄でできた部分があります。この巨大な磁石が作り出す磁場が、宇宙線や太陽風を避けるシールドとなっているのです。もしこれら大気や磁場のシールドがなければ、紫外線や宇宙線、太陽風が直撃し、生物は地上に進出できなかったでしょう。


参考サイト:https://news.yahoo.co.jp/articles/b478bc9cba19c0a2653af324ad217e6645526ddc、https://www.jamstec.go.jp/sp2/column/04/

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