見出し画像

RNAの種類と機能

ひとくちにRNAと言っても、実は様々なRNAが存在する。今回はその中から主に4つ紹介する。ちなみにRNA自体はリボ核酸と呼ばれる化合物である。RNAについては過去の記事で詳しくまとめてある。

1つ目はメッセンジャーRNA(mRNA)だ。mRNAはDNAの塩基配列を転写した1本鎖の RNAからタンパク質の情報を持たない領域を取り除いたものである。核内で合成されたmRNAは細胞質に出ていき、その一端にリボソームが付着するというわけだ。2つ目はリボソームRNA(rRNA)だ。rRNAはタンパク質と結合してタンパク質合成の場となるリボソームを構成している。3つ目はトランスファーRNA(tRNA)だ。tRNAはアンチコドンと呼ばれる塩基3個で一セットの塩基配列をもち、その反対側にはアンチコドンに対応した特定のアミノ酸と結合する部分がある。なのでtRNAはアミノ酸と結合してそれを運び、リボソームに付着したmRNAと結合する。tRNAによって運ばれてきたアミノ酸は、その前に運ばれてきたアミノ酸とペプチド結合し、tRNAはmRNAから離れるのだ。この繰り返しによってmRNAの塩基配列は、アミノ酸の配列に読みかえられる。つまりリボソーム上でmRNAの情報にしたがってアミノ酸が結合され、タンパク質が合成されるのだ。4つ目はマイクロRNA(miRNA)だ。miRNAは遺伝子の発現を制御する働きをもつ。以上紹介した4つのRNAの他にもスプライシングやその他の細胞内過程に寄与する低分子RNAが存在する。

※スプライシング・・・DNAから塩基配列を転写したRNAのタンパク質の情報とならない部分を切り捨てると同時にタンパク質の情報となる部分をつなぎ合わせる過程のこと。

この記事が役に立ったらフォローしていただけると嬉しいです。

参考文献:嶋田正和ほか14名,「生物基礎」,数研出版,(2016).

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?