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0731*WED_バスに揺られて

命の危険すら感じるような暑い日が続く。普段は自転車で移動することが多いが、最近はもっぱらバスに乗っている。

今朝、いつものようにバスに乗ると、車内に差し込む朝日が綺麗で、思わず写真に収めた。外の景色や、前方にいた乗客が入らないように配慮などしたので、写真からは、ほとんど伝わっていないとは思うが、実際は両側の広い窓も含めて、視野いっぱいにキラキラ煌めいていて、とても美しかった。


日常的に同じルートのバスに乗っていると、同じ運転士に出会うことも結構ある。主にアナウンスに特徴があると(丁寧だったり、特徴的な口調だったり)何となく覚えていて、次またその運転士に出会うと、自然と気づいたりする。

ひとり、とても丁寧なアナウンスをする方がいる。乗ったら「ご乗車ありがとうございます」(当然といえば当然だけど、なかなか言う方は少ない)、次の停留所も「次は〜をご案内します」といった具合。降車時に自転車が歩道を走ってきていると「後方から自転車がきています。お気をつけください」とまで、教えてくれる。

元々運転士は(表現が適切かどうかわからないが)無愛想というか、どちらかと言うと職人気質のような方が多い印象で、逆に丁寧さで記憶に残ったのかもしれない。もちろん私は、安全に運転してもらえれば、アナウンス等々は別に気にはならないという考えだが、丁寧なのはそれはそれで、乗っていてとても気持ちが良い。

もう3回ほどその方に出会った。アナウンスでその人だと気づくと、ああ、あの人だ!と、ちょっと嬉しくなっている自分がいる。


近頃は、バスの中で本を読むことも増えた。普段から読書は好きだなのだが、自宅では、どうしてもスマホを触ってしまったり、他のことに注意が向いて、読む機会を自分で潰してしまっている。

バスの中なら到着までの時間的制約、他に何も身動きできないという場所的制約、などがあって、逆に本を集中して読みやすいことに気づいた。バスの揺れや、外の流れる景色をBGMのように読むのも、どこか楽しい。

著者はお若い方のようだ

書店で平積みされていて、装丁とイラストに惹かれて最近買った本。詩人らしく言葉選びや紡ぎ方が面白くて、少しずつ読んでいる。


夏は雲の形がダイナミックに変わる。暑さに顔をしかめながら、つい空を見上げて雲を眺める。車窓からも、走っていてビルの合間から空が開けると、雲を探す。帰りのバスでは、隣の席に座っている人が、スマホでオリンピックを見ているのが、視界に入ってきた。

そんなふうに夏を感じながら、今日もバスに揺られる。

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