ようこそ就学相談会へ その後 (2)


《子どもたちからの贈り物》

相談会で出会う子どもたちからもらった信頼は、他とは違うものだった。
一緒に遊び、笑い、話す二人の「間」で生まれるものとは違うもの。
相談会の子どもは、「自分を守るために必死な親を、支えてくれる」つながりの気配を感じ、それだけで無条件の信頼をくれるのだった。

その信頼は、私にはこんなふうに聞こえていた。
「お母さんと私の味方になってくれてありがとう、お礼にいいものをあげる」
もらった箱を開けてみると、そこには私が子どもの頃にほしかったものがみえる。
本当は自分がそうしてほしかったものが何だったかを、子どもたちは教えてくれる。

そしてもう一言。「この子のこともお願いね」
その子がつなぐ手の先には、その子より小さな子が笑っている。
子どもたちは、いつも自分のあとに生まれた子どもを守ろうとしていた。
だから、ふつう学級の相談会はやめられない。

なぜふつう学級の相談会?
それは、なぜと問わない子どもたちに頼まれたから。

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