初めての裁判傍聴(28歳)

裁判傍聴の漫画をずっと読んでて、
いつか行きたいなと興味が湧いてた

刑務所面会の漫画や犯罪手記も
好んで読んでいたので、
犯罪の裏側を知りたい思いがあった

仕事休みの金曜日、
朝10時に裁判所に向かう

その日に裁判があるかどうかは、
裁判所受付にある開廷表に書いてあるらしく
何か傍聴できるといいな、と捲る

10時開始「児童ポルノ」についての裁判があった

そそられる
でも今10時だから、1分でも過ぎると
入られ無いんだろうか、、

ダメ元で受付のお爺さんに尋ねる

「10時からの裁判って、
もう見れないですよね、、?」

「途中でも入れますよ。101号室です」

「ありがとうございます!」

いそいそと101号室へ

扉の前で、注意事項を読み、
帽子とマフラーを取って鞄に仕舞う

スマホがマナーモードかなのと、
アラームを掛けてないかを確認して静かに入る

裁判傍聴の人が5人程いたので、少し心強い

検察官の人、若い眼鏡の女性が罪状を読み上げてる

「〜〜〜被告人は、〇〇市に長女長男と住んでおり〜〜ネットで知り合った14歳の女児と性交。1万5000円を渡し〜〜」

うおおお、私と同じ市に住んでる、、
そしてロリコン援助交際、、、、

裁判長が被告人に
「貴方には黙秘権があります。ずっと黙っていることもできるし、
貴方の発言は有利にも不利にも働きます。
読み上げられた内容については、率直にどう思われますか?」

被告人
「えっと、用意してきた書面がありまして
それを見ながら話していいですか」

弁護人の席に動こうとする

裁判長
「そこに何かを持ち込むのは認められません」

止まる被告人
「分かりました。えー、内容は概ね合っております。
今回の件に関して、被害者本人、被害者のご親族に対して大変申し訳なく思っております」

裁判長
「はい。"概ね"というのは、違ったところがあるということですか?」

被告人
「前のことにはなるので、はっきり覚えてないところがあり、"概ね"と言いました」

裁判長
「なるほど。分かりました」

検察官が罪の詳細について述べる

被告人64歳男性は、TwitterやInstagramで
JK、JCを探し(「女子高生という意です」等、検察官が説明に付け加えていた)メッセージを送っていたという

被害者ともSNSでやり取りし、奈良のラブホテル「べんきょうべや」で口腔性交、
被害者に許可を取り動画撮影、コンドームを付けて性交をしたらしい

そのラブホ行ったことあるな、、あこか


被告人的言い分では
・10代だけを狙っていた訳ではない
・動画は許可されたから撮った
・性交も拒まれなかったから流れでした

とのこと

被告人、更に前科があった

・30年ほど前に痴漢で逮捕、30万で示談
・18年前に仕事の関係で知り合った女性を泥酔させて性交、兄弟に示談金立て替えて貰う

繰り返しとる、、!!
性犯罪、やはり再犯してしまうのか、止まらないのか

今回の件の示談金は、被害者のご両親に断られたという

検察官
「被害者のご両親は大変憤りを感じております。
分かりますね?」

検察官に寄ると
被告人の娘さんは大学生で法学部

今後は、息子が被告人を監督すると言ってるらしい


弁護人にターンが移る

「前にも言いましたけど、前を向いて
こちらを見ないで質問に答えてください」

貴方の息子さんが、"今後監督する"と
言ってくださっているそうですね。

親が子を見張るのは分かりますが
子が、親を監督するというのは有り得ないですよね?」

え!弁護人って弁護だけじゃないのか!

裁判傍聴していた左前にいた男性からも
溜め息が漏れる

続いて

検察官からの質問
「どうして動画を撮ったのですか」

え、後でオナる為じゃないの

被告人
「単なる興味があって撮りました」

そうか〜……

弁護人
「罪が発覚した時はどう思われましたか」

被告人
「警察の人に家に来られ、パソコン等を押収され
その時に"性犯罪に至って最近厳罰化しましたよ"と言われ
恐怖を覚えました」

弁護人
「厳罰化された、ということですが、それはどういう理由かは考えたりしました?」

被告人
「えー、あってはならないことではありますし、若い女性の未来の成長性が損なわれるからだと思いました」

弁護人
「奥さんは精神病を患ってますけど、昨年お話した時はまだお話はできる様子で

ですが今回の件についてお会いした時は、普通のお話も難しい状態で、病状重くなっています。

このこのことについては、どう思われますか」

被告人
「今は悪い状態ではあるのですが、これまでも状態が良くなったり悪くなったりを繰り返しているので
今後も近くで見守ろうと思っています」

左に座ってた若い男の裁判官は、
終始腕時計を気にして触ったり
髪をかきあげたりしていた。チャラい

裁判官、若い女の人
「罪が発覚した時に、あなたは"厳罰化されてるのを知って怖くなった"と言いましたが、
そのように思ったんですね?」

被告人
「はい、ですが、罪が軽くても重くてもあってはいけないことだと思いますので、反省しております」

おお、やっぱりツッコまれたし訂正に気付いた

裁判官
「あなたは以前にも性犯罪を犯しましたが、今後は罪を犯さないようにどうしていこうと思われてますか」

被告人
「アプリをインストールしないようにし、
そのような気持ちが芽生えた際も自分を律します
もう同じ罪を犯しません」

裁判官
「前にもそう言っていたと思うんですが、
今回はそうならない、と言えるのはどうしてですか」

被告人
「今回のことで、前より親族や周りの人に迷惑を広く掛けてしまい
もうこのようなことにしたくないと思ったからです」

裁判官
「前にも"もうしない"と同じこと言っていたと思うんですが、
今回はどういった気持ちで違うと言えますか」

被告人
「最近は、仕事が上手く回り始めて、余裕ができ
そのような気持ちになってしまいました。
  今回、色々な方に迷惑をおかけしたという実感がありますので、アプリもインストールしないように遠ざけ、今後は同じことは致しません。」

若い女の裁判官
「私は以上で」

裁判官、チャラく見えた若い男の人
「あなたは"10代に限って相手を探していた訳ではない"と言っていましたが
"JC""JK"で投稿する、というのはどうしてですか」

被告人
「"JC""JK"は投稿していた訳でなく、検索するときに使っていました」

続いて質問

裁判官
「どういう理由で動画を撮ったんですかぁ?」

被告人
「えー、被害者に拒まれなかったので、その経緯になりました」

裁判官
「何の為に?ですか」

被告人
「あ、え単なる興味があり撮りました」

裁判官
「動画を保存された、とのことですか一回程しか見てないんですよね?
"単なる興味"で"動画を撮る"で済むんでしょうか
被害者からするとどこかに拡散される恐怖があると思うんですが、想像できますよね。
その程度の認識だった、ということですよね」

「一般の人がSNSに投稿しているものを保存していたり、仕事のものもあって混ざっていたので、あまり認識出来ていませんでした「以上です」

被告人の言葉尻で終わりを告げた
この裁判官強い
敵に回したら絶対怖いタイプ

最後、

検察官「求刑5年6ヶ月」

半年とか端数あるんだ!

弁護人「被告人はうつ病であり、逮捕後2ヶ月拘束され、仕事にも影響し社会的制裁は受けていると思われます。求刑3年4ヶ月を望みます。」

幾度か裁判中、溜め息を付いてた男性は
小さいメモに何か終始書き込んでいた

私の求刑だと、懲役10年はいってほしいな

この人は繰り返す

10歳くらい歳を取らないと

性犯罪ってどう抑止したらいいんだろう

去勢にすればいいんじゃないかな

うーん、簡単には言えないな

気持ちやアプリを遠ざけるだけでは、
再発してしまうと思う

前に座っていた夫婦、は
被害者の両親なのだろうか

映画見てるみたいだった
時間にして、1時間ちょい。
短い映画、丁度いい

皆キャラが立ってた

悪いことはバレる

この若い男の裁判官の他の裁判の様子も気になるな

また暇なとき行こう

(※裁判傍聴から数ヶ月経っているので、箇所に寄ってはうろ覚え)

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