見出し画像

弊デブ、大正製薬アライを買ってみた①

 2年で30キロ近く太ってしまった。食生活も運動量もほとんど変わらないまま、22歳くらいになったとたんいきなりそれは起こった。

 30キロ台だった体重の頃に着れたTシャツなんかは泣く泣く全部捨ててしまった。

 私の体形は、やせているとはとても言い難く、かといってはっと目を引くほど太ってもいない、「こういう人よくいるよね」という感じのデブである。服はLサイズが好ましいが、Mサイズでも着れることがある。健康診断では「やや肥満」と診断されるが、その他はいたって良好。いきなり食べ物のない環境に放り込まれても、元の蓄えで比較的長く生き永らえそうな具合である。

 それでも人前にあまり出られなくなったくらいで「別にいいか」と諦めていたのだが、ちょっとのっぴきならない事情が出てきた。
 
 結婚である。もっと言えば、数か月後にウエディングドレスを着て写真を撮るという用事が生えてしまった。

 先日ドレスの試着に行ったのだが、撮ってもらった写真を見て愕然とした。
 女装した相撲取りの子分とでも言えばいいだろうか。華やかなドレスに全く見合っていない。腕や肩が太っているのはまだいいのだが、顔がどうしようもない。頬や顎に肉がつきすぎている。
 ドレスも、衣装というより高級な肉塊を包む高級な布に見えてくる。

 夫には「ジャイアントパンダとかピグモンみたいでかわいくていいじゃん」と言われたが、珍獣や化け物にたとえられても全く嬉しくない。

 もうやや肥満の「やや」に甘えている場合ではないのだ。

 少し前に話題になっていた大正製薬アライ。私はあれを買うことにした。

大正製薬アライとは?

私はあまり正確な説明はできないので、詳しくは公式サイトを見てほしい。

 大正製薬アライとは、簡単に言えば、食べ物の脂肪の吸収を抑える薬だ。吸収されなかった油がバラムツみたいに尻から出てくることで話題になった。

 調べて分かったのだが、この薬はBMIが25以上35未満の人しか使えない。痩せている人はもちろん、BMIが35以上の人も対象外なのだ。

 さらに、3か月以上前から日常的に運動や食事制限に気を付けている必要がある。これは、ライザップに通うとかそこまで本気でなくとも、毎日階段を使うとか、野菜を多めに採るくらいのレベルでいいらしい。ただし、それを証明するために、1か月毎日体重を計測した結果を提出しなければならない。

 油が出るということは、脂溶性ビタミンが溶けだすということなので、ビタミン剤との併用も推奨された。

アライを買う

 2024年4月8日、大正製薬アライが一般の人でも買えるようになった。それまでどうやったら入手できたのかは知らないが、たぶん医者にかからなければならなかったとかそういうことだろう。

 アライが話題になったとき、絶対買おうと決めていろいろ調べるうちに、食事や運動の記録を提出しなければならないことを知り、ぽつぽつと記録をつけ始めた。フォーマットは公式サイトにあるので便利だった。

 が、いざ紙に印刷しようという段になって、うまくいかない。私はネットプリントで記録表を印刷しようとしたのだが、うまくファイルを登録できない。これはなぜか、再度PDFで保存することでうまくいった。確認されたし。

 記録表は下記6項目に、毎日〇△×をつけていくという簡単なものだ。
・食事の量を減らした
・間食を減らした
・アルコールを減らした
・運動量を増やした
・歩行量を増やした
・生活活動量を増やした

 まず食事量について、飲み会のある日などは×をつけた。それ以外は△。たまに〇

 間食は、だいたい〇でたまに△。「減らした」なので、どこを基準に減らしたといえばよいのかわからないが、まあ食べてないなという日は〇にした。

 アルコールはほとんど飲まないので〇。

 運動量は、初音ミクのフィットボクシングを1日40~50分を週5回。卓球の試合や練習が週に1回くらい。いずれかを行った日を〇にした。

 歩行量は、会社の帰りに電車に乗らないで40分くらい歩いている。雨の日は電車に乗るので×になる。

 生活活動量とは、掃除をしたとか皿を洗ったとかそういうやつだ。私はろくに家事ができないのだが、×ばかりでもあれなので主に△にした。

 紙を握りしめて、午前9時過ぎにドラッグストアに向かう。ところが、そのドラッグストアには置いていないらしく、10時になったら隣の薬局へ行けと言われてしまった。

 仕方がないので、10時まで待ってから薬局へ開店凸した。

 もっとひっそりと売られているものかと思っていたが、驚いたことに店内には大正製薬アライのポスターがでかでかと貼られ、カウンターの奥にはアライの箱がうずたかく積み上げられ、かなり盛り上がっている様子だった。

 なんとなく「アライください」と言うのも恥ずかしくて、受付で「これ置いてますか」と公式サイトのアライの画像を見せると、薬剤師さんに「来たか」という顔をされた。

 あとは持ってきた紙をさっと確認され、注意事項など教えてもらってすんなり購入。お薬手帳と保険証を持参していたが、特に必要はなかった。

 帰りにさっきのドラッグストアでナプキンを買った。尻から油が出る可能性があるため、受け止められるようにとびきりでかい42cm。本当は紙オムツがよかったのだが、ばかみたいに高くて断念した。世の紙オムツユーザーは尊敬に値する。

アライを飲んでみる

 箱を開けると、毒々しい水色のカプセルの入った瓶がひとつ。漫画に出てきそうな「薬」というビジュアルで、なかなかに効きそうである。
 あとは用法・用量の書いた紙。一応目を通して、飲んでみる。

 飲んでから5時間ほど経ったが、まだ特に変化はない。おならやうんちに油が混ざる様子もない。

 アライの値段は1か月分で8800円。高すぎるサブスクだ。
 本当は生活を変えずにどれだけ痩せるか実験してみたかったのだが、私はどうしても痩せなければならない理由があるので、食事制限と運動をもっと頑張ってみようと思う。

 またそのうち経過を報告します。

続きはこちら↓

 https://note.com/wani_kawaiinono/n/n047f598bdea8?sub_rt=share_pw

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?