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CRL2021.4 メタゲーム予想

先月のCRL

 Line選手が最後の一瞬まで勝敗がわからない試合をわずか29HP残しで勝利し、終えた先月のCRL。常に自身が使いやすいようにデッキをチューニングするのは彼らしさであり、去年のチーム戦では見られなかった良さだと感じた。また、試合後に決勝の対戦相手であったMorten選手がツイッターにて「As always」(日本語訳:いつも通り)というツイートにはグッとくるものがあった。


今月の参加者

 今月は以下の8名がFinalに出場します。
・Morten選手・Samuel Bassotto 選手・TRB Sandbox選手・Schwarzen選手
・Bobtherock選手・DarkAngel選手・RAD選手・たぁ選手
 たぁ選手以外の7選手は、元プロ及び現プロであり、その中でもMorten選手とSamuel Bassotto選手は2か月連続の出場。環境は大幅に変わったものの、即座に環境に適応できているようだ。先月まで2か月連続で出場していたMohamed Light選手とMiniminter選手は今月は予選落ち。あまりにも先月までの環境になじみすぎていた選手は少し出場に苦しんでいるようにも思える予選だった。

一回戦の対戦表


今月の環境

バランス調整の影響

 まずは先月行われたバランス調整をおさらいしてみよう。

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 明らかに目立った活躍を繰り返し、こいつをなしにはこの環境は語れないといえるほどのユニットになりあがったEbarbことエリートバーバリアン。単体ユニットに対して非常に強く、どんなデッキにも入るスペックを持つユニット。あまりの強さに運営が緊急調整を行い、攻撃初速を1.4⇒1.5秒にするもあまり使用率に変化はなく、最強を体現している。

エリババ入りのデッキ紹介

神器系統

エリババロイホグ

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 ファイボ枯渇気味に戦え、同型のデッキに対しても強く、対戦相手側にきつい状況を押し続けれるデッキ。マザネクのおかげで小物デッキにも強い。処理ができなければ、マザネクだけでもタワーが折れたりする。アドの取りやすいカードで構成されているイメージ。


エリババ神器

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 メインカードがない常識を覆すようなデッキ。エリババの圧倒的破壊力がデッキを成り立たせており、陸受けを枯渇させて戦う。競技シーンでは人気がない印象。


重量級系統

遅延エリババゴレ

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 遅延ゴレのダクプリ(またはゴブ檻)の枠をエリババに変えただけのデッキ。ゴレに強かったハンターが下方されたことにより、立ち位置がよくなった。プレイヤーはこれかエレジャイで悩んでいると思う。


ラバ堀

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 2年前ぐらいにCRLで使われていたデッキを若干変えたデッキ。先月まではやっていたラバ堀よりデッキの攻撃力は劣るが、防衛が固くなった。エリババを主軸で戦っていくデッキではないが、十分に活躍が見込めるデッキ。


エリゴレエリババ

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 環境が変わって一番最初に現れたエリババデッキ。ハンターとボムタワーのエリゴレにめっぽ強かったカードも下方され、環境的な立ち位置もよくなった。サービス終了デッキとしても知られている。これが出てくると、コメント欄が荒れる。


エリババ34

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 設置時間の調整により、ほぼ全盛期のパワーを取り戻した三銃士デッキ。橋前の圧が強く、高火力なのが特徴。中型呪文の採用がファイボに集中していることもあり、向かい風気味。

高回転デッキ

エリババ迫撃

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 エリババデッキにしては硬派なデッキであり、高回転デッキ使いはこのデッキを多投していた。マザネクが入っていないエリババデッキに対してはめっぽう強い。大ダメージが入ると返すのが難しいが、安定して勝てるようになれば、どのデッキにも勝てるポテンシャルを持っている。


ロイジャイ系

トリトンロイジャイ

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 毎シーズン形を変えて環境に居続けているトリトンロイジャイデッキ。ヒースピの恩恵を一番受けられるデッキでもある。エリババ系統のデッキに若干弱いのがネック。


デュエルの環境

環境的な難しさ

 radderの環境はエリババ中心であったが、デュエルになると1回しか使えないため、最強のエリババデッキを使用するだけでは勝てない。そのため上位プレイヤーたちは「エリババを使った試合では必ず勝つ」ことを念頭において考えなければならない。また、エリババ以外の強いデッキが確立されていないため、エリババ以外に環境で強いデッキを見つけたものが優勝に一歩近づくと考えられる。プレイヤー視点、かなり難しい環境である

今月のpick up!

 今月はTRB Sandbox選手とSaintBelikin選手のtop32の2週目の試合を見て、どのようにデッキ選択を考えていたのかを考察していこうと思う。

 事前情報ではSaintBelikin選手は全体的に何でも使うイメージ。少しクローンの入ったデッキが対戦相手の頭にちらつく。対するSandbox選手はロイジャイやラバを多く使い、神器系統のデッキを得意としている。スケラもあり得る。

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1game目。Sandbox選手はファイボ⇒ポイズンのエリババロイホグ。SaintBelikin選手はエリババロイホグを神器っぽくアレンジしたデッキ。両選手ともに1勝をとっておこうという考えでデッキ選択を行っていると思う(ほかにもエリババを1戦目に出す選手は多い様子)。Sandbox選手はポイズン採用からクローンデッキに対して理不尽な負けをしないように対策をしている。SaintBelikin選手のデッキ選択の意図はあまりわからないが、どのデッキが来てもある程度戦えるようにしたかったのだと考える。結果はSandbox選手の勝利。エリババで勝てると後に安心感が持てる。

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2game目。Sandbox選手はスケフリ。クローンデッキをピンポイントで狙いに行った様子。SaintBelikin選手はバレバレ枯渇を選択。イメージと違うデッキを選択した。かなり勇気のある選択が功を制し、SaintBelikin選手の勝利。結果も0-2と快勝だったため、Sandbox選手は大きく切り替えていきたいところ。

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3game目。Sandbox選手はロイジャイを選択。クローン入りのデッキがないと割り切って、得意デッキを選択した様子。対するSaintBelikin選手は割と昔のクエイクロイホグを選択。正直このデッキは何をメタりに行ったのかはわからない。意識しずらいデッキではあるが、Sandbox選手のラバやロイジャイに確実に勝てるようではないが、ラム神器にはかなり強そう。結果はSandbox選手の勝利。イージーマッチではなかったが、PSでまくったように感じる。

まとめ

全体として、2週目であったことも相まってSaintBelikin選手はかなり外しに行ったデッキ選択を行っていた。しかし、Sandbox選手は強気なデッキ選択を行った。予選ならではの1週目でのデッキ選択とベクトルを変えたデッキ選択もあり得るのが今年のCRL。PSも大事だが、デッキ幅も重要だということを再確認させられた。


総括

 今月も予選では多くの問題が発生したが、top32までにはよく見たり聞いたりするメンツが並んだ。CRLの視聴者数は若干減っているように感じる。チーム戦でないことの弊害なのかもしれないが、今年はそういう年だと思ってやるしかない。個人戦ならではの面白さはあるので、私は多くの人に見てもらいたいと思う。環境の違いも感じながら今月のCRLは見てほしい!
Good Bye! よきアリーナライフを!

日本語Day1

English Day1




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