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ユミルリンクの投資分析

ここ最近、時価総額が低めかつ高収益で売上も伸びている企業を探していましたところ、ユミルリンク(東証グロース4372)というメール配信サービスを手がける企業を見つけましたので紹介してみたいと思います。

ユミルリンクとは

メッセージソリューション企業と名乗っておりメール配信やSMS配信、安否確認などメッセージのやり取りのプラットフォームを提供しています。
主力商品のCuenoteシリーズはメール配信やアンケートフォームの作成、SMS配信、認証サービスなどメッセージ配信におけるあらゆる用途で利用されています。

メッセージサービスの成長性

メッセージサービスというとメールマガジンやメールに関するサービスと思い正直少しオワコン?のようなイメージを持つ方もいるかと思いますが、実際はメッセージングは企業が顧客とリレーションシップをつなぐ上で欠かせない手段でマーケティング活動だけでなく認証、お知らせなどカスタマーリレーションになくてはならないものです。

例えば、ECなどで商品を購入すると購入完了メールが届きます。また、宿泊予約サイトで宿を予約すると宿泊日が近くなるにつれリマインドのメールが飛んできます。

また、自治体でも住民とのやりとりにメールを利用するようになってきました。マイナンバーの手続きをすると登録したメールアドレスに申請完了のお知らせなどが届いてきます。

最近ではセキュリティにも欠かせなくなってきています。
アプリの認証でもSMSで認証番号が飛んでくるようになっており認証でメールやSMSを受け取る人は増えてきているのではないでしょうか

このように、メールマガジンや告知メールのような従来のメールだけでなくあらゆる場面でメッセージのやり取りがされるようになっています。

企業や団体、自治体に簡単にこれらのメッセージの配信を可能にしているのがこのユミルリンクというわけです。

ユミルリンクの主要サービス

月額課金で安定の収益基盤

Cuenoteは月額でサービスを提供しているため企業は導入しやすいです。
ここで想像してもらいたいのですが、ECで買い物をしたお客様にCuenote経由でサンキューメールを送ったり、会員向けのお知らせにCuenoteを導入し運用を開始した後、どこか別のサービスに乗り換えるでしょうか?自社の業績が落ちてきた場合、広告費は削減することはあっても「Cuenoteの月額料金が高いから会員にメールを送るのはやめよう」となるでしょうか?

企業がユーザーとコミュニケーションを取る上で非常に重要なツールを提供していてかつ実績も豊富なサービスを提供しているため解約率も低く安定した収益を継続してあげています。

ユミルリンクの決算説明会資料より

業績

業績は2022年12月に売上21億8100億円に対し、営業利益5億2000万円、当期純利益3億5900万円と絶好調です。

また、過去5年をみても安定的に業績が伸びているのがわかります。
企業の顧客とのリレーションの根幹となるメッセージングプラットフォームサービスを提供しているので解約率が低く、新規の獲得とともに利益が積み上がるビジネスモデルならではの業績推移です。

競合各社にも見劣りしない指標

競合にはIT企業でも成長株の一つであるラクスなどがあります。
ラクスの業績も良いですが、同業他社と比較しても自己資本比率が高く、安定した経営基盤があることがわかります。また、PBRの低さなどは割安感から今後見直し買いも期待できそうです。

営業利益率が高い
マネックスの銘柄スカウターより
マネックスの銘柄スカウターより

株主構成

同社はアイテック阪急阪神のグループ会社です。
ただし社長の清水亘氏が6.6%を保有しており単なるサラリーマン社長ではなく大株主としても意欲的に経営をされているのではないかと想像します。
時価総額は50億円強と低めではありますがすでに機関投資家も入っており注目されている企業ではないかと思います。
また、日本のベンチャーバリュー投資家として最近注目されている光通信も株主に名を連ねていますね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
割安感から見つけた企業ですが、決算説明会資料や採用動画などをみていると(従業員は全員正社員など安定した職場環境を提供している)企業の社員に対する考えやメッセージングプラットフォームの成長性も感じ個人的にとても将来が楽しみな企業だなと感じました。

事業の成長性、ビジネスモデルの筋の良さ、財務基盤、業績推移、株主構成などを駆け足で紹介してきましたが、現在の時価総額50億円というのは今後業績が伸びていくにつれ見直されてくるのではないかと個人的には感じました。

SMSや安否確認などの成長性も気になっており今後がとても楽しみな企業です。

参考URL


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