テイクアンドギブニーズ(4331)2025年3月期 第1四半期

8月8日テイクアンドギブニーズの第一四半期決算が発表されました。

売上は11228百万円(前年比1.3%増)
営業利益は598百万円(前年比-36.9減)
純利益は605百万円(前年比19.6%増。固定資産売却に伴い)

とパッとしない決算でした。

この会社は

祖業のウェデイングビジネスは国内の婚礼数減少など市場の低迷の影響を受けています。

その上で長年の婚礼ビジネスのノウハウ、ホスピタリティーなどを資産とし

①国内の一流ホテルに対し婚礼の運営受託を数年前から展開

②外国人富裕層向け国内ラグジュアリーホテルを展開

しています。

国内ウェディングビジネス

国内ウェディングビジネスは婚礼件数の低下を婚礼単価の向上、広告費の投入でなんとか食い止めている印象です。

婚礼運営受託

婚礼受託事業は391百万円(前年比26%増)と高い成長率を見せています。

他ホテルからの運営受託は他ホテルの資産を使い、婚礼のみを受託するので建物の建設も厨房もシェフも必要がなくバランスシートが小さく利益率の高いビジネスです。長年婚礼事業に取り組んできたブランド力のある同社だからこそできる事業です。

提携先件数は伸びているのがわかります。


宿泊事業

宿泊事業は1251百万円(前年比53%増)と高い成長を見せています。

代々木に新規ホテルを出店しこれまで3拠点(大阪、渋谷、神楽坂)から4拠点に増加したことが大きく寄与していると思います。

ホテルについては、星野リゾートやマリオットなどの大手ホテル事業所のように建物の保有とホテルの運営を分けて運営受託を目指しています。

ホテル事業は高稼働、高単価と順調ですが、新規出店までには数年かかります。

同社は2027年に道玄坂と札幌に2拠点、2028年に神戸に1軒出店予定です。

まとめ:事業転換は順調だが時間がかかる。

同社は市場が今後大きくならないと予想される婚礼ビジネスを主力事業に持ちながらも、バランスシートに優しい婚礼受託ビジネスを育て、海外の富裕層に支持されているTRUNKホテルを開発しました。

それぞれ成長率は高くうまくいっているものの、婚礼受託は売上規模が小さく、ホテル事業は立ち上がりまでに数年の時間がかかります。

将来的にはこれらの取り組みが業績に反映され、このような事業転換を成功させつつある同社の経営陣は能力が高い方達だと思っています。

しかしながら、今すぐ買いたい株かというと今この時点で業績に大きなインパクトを与えるトピックは見当たらず私は2027年に買いはじめても良いかなと思っています。

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