液晶越しの輝き

わたしがはじめて彼女をみたときわたしは中学生だった。その頃の彼女は19歳、20歳頃だっただろうか。わたしがみる彼女は画面越しにいつも切ない顔をしていた。正直ハッキリ言って、ドがつくほどにタイプだった。わたしは中学生の頃は切ない顔をするような役、もっと言うと恋愛ドラマで2番手になるような立ち位置のひとが大好きだった。(これは男性俳優に限る)だが、そのときのドラマは恋愛ものではなくタイムスリップして人生観を見直すような内容だったと思う。それになによりはじめて同性の彼女に”一目惚れ”したのである。


その頃は、彼女に”一目惚れ”をするも携帯も使いこなせておらず検索方法がわからず彼女が誰かもわからずにいた。


数年経ち、わたしは高校生になりコマーシャルでやわらかく笑う彼女が出ているのをみつけた。わたしは思わず奇声近い声を発し父や母に興奮しながら「わたしが中学生のころに”一目惚れ”したあの女の子だ!」と報告した。


父も母も「…よかったねぇ」程度だったがわたしの中の興奮は止まらず、そんなそっけない回答にも反応もせずテレビに釘つけになった。


そして数年経ち携帯がガラケーからスマホになり操作方法もしっかりわかるようになっていたわたしはコマーシャルがおわるとすぐさま検索して調べた。


その子の名前がわかってから約10年経ったわたしはいまでもその子がテレビにうつると釘つけになり、いまも周りの友達に「わたしの中で人間界で殿堂入りしてる。伝説と同じ。」と説明するほど好きである。


1度だけその子を生で、肉眼で拝めるという試写会に行った。彼女が登場するまでは友達にぎゃーぎゃー彼女の魅力を話していて友達も半分引くほど口を動かしていたにも関わらず、彼女が登壇した瞬間やばいやばいと言いながら泣き始めたのである。さすがに友達もドン引きしただろう。そんなことはお構いなしに最後の最後まで泣きながら彼女を拝み、退場の時には彼女のなまえを呼んだ。


「○○ちゃん!だいすきです!!」

こういった時に彼女はわたしのほうをみてにっこり微笑み会釈し手を振ってくれた。いま思い出してもわたしにだけ向けてくれたように思う。(ファンサあるあるなのだろうか)それでもこの出来事を思い出すだけで胸が熱くなるのでなんでもいいのである。


そんなに彼女を熱狂的に応援し尊敬していたもんだから父もだんだん彼女のファンになり、彼女に関する情報をLINEで送ってくるようになった。


…こんなに尊敬できるひとができるのって心から幸せだということを記しておきたくて日記にしました。


わたしに幸せをくれた彼女に幸あれ

今日はここまででおわりです。最後まで読んでくれたひとありがとう。

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