世間話の真意
前回はお客さまからの
「似合う髪型がわからない」
について話した。
今回は美容室で良くある会話について触れようと思う。
美容室が苦手な人あるあるで
不毛な会話が苦痛
というのがトップランクに上がる。
確かに。
「昨日なに食べました?」
「休みはなにしますか?」
「兄弟何人いますか?」
などなど…
なんで、おまえにわざわざ言わにゃいかんのかってこと聞かれること、ありますよね。わかる。不毛だ。
ただ、美容師側の意見として弁解したいこともある。先に挙げた例はたしかに不毛。でも、
「お風呂は朝晩どっち派ですか?」
「今日このあとの予定ありますか?」
「美容室はどのくらいの頻度で通いますか?」
このへんは初めての方には必ず聞くようにしている。
その真意としては、
「お風呂、朝晩どっち?」
は、朝ならば濡れている状態からのドライの仕方やセットの仕方を伝えられる。夜ならばざっくりとドライしてもらえればOKでそのかわり寝癖の直し方や時短のセットの仕方を伝えられる。
「このあとの予定は?」
は、出掛けるならしっかりスタイリングする。直帰ならワックスなどはつけずその日はもうシャンプーしなくてもいいようにする。
大事な日ならなおさら。記念日や初デート、会議などなど。
「通う頻度は?」
は、月1なら30日間とにかく快適に過ごせるように。2ヶ月なら、3ヶ月なら、半年なら、と提案するスタイルは変わるし、使う薬も変わってくる。生活に合わせてスタイルを作っていくためには必要な情報だ。
このように、その質問の裏側にはスタイルを共に作っていくために知っておく必要があるという気持ちが込められていたりする。
気心の知れた仲ならば何の気なしに交わせる会話だけど、初めましてだったら確かに話すのは面倒だ。けど、必要あっての会話なこともある。それだけはまろやかな気持ちで応えてあげてほしい。
とか言いながらよその美容室に行けば僕自身も
めんどくせぇ
と思うのが本音だけど←