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wandbを使ってくださっている方々の記事をちょっと使ってみた系からAdvancedなTipsまで幅広くまとめていくマガジンです。 wandbは、エンタープライズグレードのエン…
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#生成AI

W&B Weave を使ってRAGボットの性能を大幅改善 🤖

このブログでは、Weights & Biasesの製品であるWeaveを使用して、Weights & Biasesが提供するサービスの1つであるwandbotを改善するドッグフーディングの例を紹介します。(ドッグフーディング: 自社の製品を使い、自社のサービスを改善することの例え) 本番環境での生成AIアプリの運用は難しい…便利なツールやライブラリの登場により、生成AIアプリのプロトタイプを構築するのは比較的容易になってきていますが、これらのプロトタイプを本番環境に移行する

生成AIを用いたAI創薬の実践 Part2 - BioNeMoを用いたタンパク質言語モデルの事前学習

この記事は、"生成AIを用いたAI創薬の実践 Part1 -タンパク質言語モデル基礎編"の続編です。 生成AIを用いた創薬の可能性についてPart1で解説をしてきましたが、実際に一から実装しようとすると、マルチノードGPUを用いた分散処理や、モデル構造を理解した効率的な計算が求められるなど、高いエンジニアリング力が必要となってきます。このような背景から、創薬領域における基盤モデルを簡単に活用できるフレームワークNVIDIAのBioNeMoが開発・公開されました。 この記事で

生成AIを用いたAI創薬の実践 Part1 -タンパク質言語モデル基礎編

チャットボットやコードアシスタントを中心に生成AIの活用が進んでいますが、生成AIの活用は他の応用分野にも見ることができます。その中でも我々が特に注目するのは創薬分野です。創薬の分野では、膨大な分子の組み合わせから新しい薬を開発するのに多くの時間と資金がかかるため、AIを活用することで創薬サイクルを短縮する試みが日々行われています。Transformerの登場以降、アミノ酸や化学式を学習したタンパク質言語モデルや生化学モデルを用いた研究が、AmgenやGenentech 、日

Nejumi LLMリーダーボード3開発の経緯とその評価から見えてきたこと

はじめに日本のAI開発コミュニティで広く活用されてきたNejumi LLMリーダーボード。その最新版となる「Nejumi LLMリーダーボード3」が、このたび公開される運びとなりました。日本語対応LLMモデルを対象に網羅的かつ継続的な性能評価と発信を実施してきた本リーダーボードの新バージョンが日本のAI開発者と業界に有用な指標として貢献できることを期待しています。 前バージョンのNejumi LLMリーダーボードNeoは、その登場以来、日本のAI開発企業に広く活用されてき

生成AIの時代における組織の知的財産保護

知的財産(IP)保護は、生成AIの時代において難しい分野です。例えば、ソフトウェア開発者が生成AIを使用して新しいアプリケーションのコーディング支援を行ったり、デジタルマーケティングキャンペーンのためにAIを使用してアートを生成するアーティストを雇ったりする場合、彼らがビジョンとプロンプトを洗練するために多大な時間を費やしたとしたら、これらの作業成果はIP保護の対象となるのでしょうか? 答えは「状況次第」です。 IPは人間の知的創造物です。IP所有者の保護は重要であり、創

Nejumi LLMリーダーボード Neo の LLMベンチマークの使い方

この入門記事は、「Weights & Biases」のご支援により提供されています。Weights & Biases JapanのNoteでは他にも多くの有用な記事が掲載されていますので是非ご覧ください。 1. Nejumi LLMリーダーボード Neo「Nejumi LLMリーダーボード Neo」は、日本語LLMの能力評価ランキングです。「llm-jp-eval」「MT-Bench」という2つのLLMベンチマークで評価します。 2. 評価項目評価項目は、次のとおりです。

wandb を活用して LangChain を 日本語ローカルLLM 対応させる

この入門記事は、「Weights & Biases」のご支援により提供されています。Weights&Biasesさんは日本語LLMリーダーボードを運営されており、最近のアップデートについてこちらの記事が公開されています: 1. ローカルLLM「ローカルLLM」(Local Large Language Model)は、LLMをローカル環境、つまりユーザーのコンピュータやプライベートサーバーなどに直接インストールして使用できるLLMです。 2022年の頃は不可能と思われた家

OpenAI の ファイチューニングAPI の新機能

以下の記事が面白かったので、簡単にまとめました。 1. ファインチューニングAPI2023年8月、GPT-3.5の「ファインチューニングAPI」をリリースしました。ファインチューニングは、特定のタスクに対するモデルの既存の知識と機能を強化するのに役立ちます。 ファインチューニングの一般的な使用例は、次のとおりです。 ・Indeedの活用例 世界的な求人マッチングサービスであるIndeedは、採用プロセスを簡素化したいと考えています。その一環として、求職者にパーソナライズ

LLMアプリケーションの記録・実験・評価のプラットフォーム Weave を試す

LLMアプリケーションの記録・実験・評価のプラットフォーム「Weave」がリリースされたので、試してみました。 1. Weave「Weave」は、LLMアプリケーションの記録、実験、評価のためのツールです。「Weights & Biases」が提供する機能の1つになります。 主な機能は、次のとおりです。 2. Weave の準備今回は、「Google Colab」で「Weave」を使って「OpenAI」のモデルの記録・実験・評価を行います。 (1) パッケージのインス

LLMリーダーボード運営から学んだ2023年の振り返り

この度Weights & Biases Japan(W&B Japan)は、7月より Nejumi.ai にて運営してきたLLM(大規模言語モデル)の日本語評価リーダーボードをアプデートします(2023年12月27日に公開予定)。本稿ではアップデートに至るまでの経緯と私たちがLLM評価について学んだことを共有したいと思います。 そもそもなぜリーダーボード?昨年OpenAIがChatGPTをリリースしてから1年余りが経過し、世界中でLLM開発が多くの企業のAI開発に大きな渦を

Fully Connected Tokyo 速報レポート Part2

2023年10月11日に日本で初めてのWeights & Biases ユーザーカンファレンスである、Fully Connected Tokyo 2023が開催されました。本イベントは、日本をリードするW&Bユーザーの皆様からその最新のML開発・運用のノウハウをご共有いただくことを目的にして東京スクエアガーデンのコンベンションホールで開催され、約300人の参加者が集まり、大盛況となりました。 3つのパートからなる本イベントのパート2では、W&B ML Engineerの鎌田

Fully Connected Tokyo 速報レポート Part3

2023年10月11日に日本で初めてのWeights & Biases ユーザーカンファレンスである、Fully Connected Tokyo 2023が開催されました。本イベントは、日本をリードするW&Bユーザーの皆様からその最新のML開発・運用のノウハウをご共有いただくことを目的にして東京スクエアガーデンのコンベンションホールで開催され、約300人の参加者が集まり、大盛況となりました。 3つのパートからなる本イベントの最後のパートでは、W&B Japanの山本祐也から

Fully Connected Tokyo 速報レポート Part1

2023年10月11日に日本で初めてのWeights & Biases ユーザーカンファレンスである、Fully Connected Tokyo 2023が開催されました。本イベントは、日本をリードするW&Bユーザーの皆様からその最新のML開発・運用のノウハウをご共有いただくことを目的にして東京スクエアガーデンのコンベンションホールで開催され、約300人の参加者が集まり、大盛況となりました。 3つのパートからなる本イベントの最初のパートでは、W&B Japanカントリーマネ

生成AI/LLMから事業価値を創出するための条件とは

Weights & Biases Japan(W&B Japan)では、エヌビディア合同会社と共催で招待制のエグゼクティブラウンドテーブルイベントを9月末に開催しました。このラウンドテーブルでは、生成AI・LLM開発を開始した、または開発を検討中の企業のエグゼクティブの皆様をご招待し、企業が質の高い生成AIモデルを自社開発することからどのように独自の製品・サービスの開発に繋げ、競合優位性を確立できるのか、その最前線から学び、ディスカッションの中か