夜に漕ぐチャリは人をお茶目にする

夜、チャリを漕いでいる時の気の大きさはどこからきているんだろう。
車や原チャ、歩きだと得られない解放感が夜のチャリにはある。
河川敷や人気のない一本道、ましてや住宅街でも割と大きめの声で歌っている人がいる。もれなくチャリに乗っている。私は車通りが多いけど、歩いている人は全くいない夜の川を跨いでいる橋の上が好きだ。歌うときもあれば、
わーーーーーーーーーーーーーーーううーーーーふぉーーーーと声を上げる時もある。

チャリに乗ると子供に戻る。坂道を下る時は足をぷらぷらさせたり。気分が良いと両手を離して乗り続ける練習をしたり。

今日のバイト帰りに、少し先をフラフラと走っているチャリがいた。追い越すの怖いなあと思いつつも、私のビジュも機能も完璧なクロスバイクで追い越そうとした。ちなみに私は原付より速いと思っている。
どうせ酔っ払いだろうと思い近くまでいくと、平坦な一本道をペダルを漕がず、上半身の揺れと、先ほどまで漕いでいただろう余波で進んでいた。
またひとつ、子供心を思い出した。
坂道を下った後に、その余波と上半身の揺れで家まで辿り着こうとしていた小学生の頃を。

ちなみに、信号待ちの時に足を地面につけたくなくて円を描くように漕ぎ続けている人も好きだ。

夜に漕ぐチャリは何故、人をお茶目にするのか。
夜のせいなのか、チャリのせいなのか。とにかく、夜チャリに乗っている人、もれなく全員好きだ。

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