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仕事に『好き』を見つける

「どうして私がこんなことしなくちゃいけないんだろう」
20代の頃、日系証券会社で働いていた時の私が毎日のように思っていたことです。


やりたい仕事だった訳でもなくやりがいがある訳でもなく、なんとなく紹介されて決めた派遣の仕事は、統合して間もない証券会社での事務のお仕事でした。

非居住者顧客に取引報告書を送るのがメインの仕事。当時は紙でもらった取引データをエクセルにコピペしていたのですが、どれだけタイプミスをしたか分かりません。ミスの度に、海外拠点のスタッフに謝り再送信するのですが、間違った内容の報告書が顧客に送付されてしまったこともありました。
社会人になって3年目まではそのような状態だった私が、その後2-3年で外資系証券会社にマネージャーとして転職するのですから、キャリアは面白いものです。


ミスばかり、いつ仕事を辞めようかとばかり考えてたやる気がない私が、あることをきっかけに仕事が楽しいと思うようになりました。

最初に書いたエクセルへのコピペの仕事をセミオート化したことでそれまで数分かかっていた仕事がワンクリックでできるようになった時のことです。

1つ目のクリックでレポートが仕上がり2つ目のクリックでファイルが保存され3つ目のクリックでメールにファイルが自動添付されるのです。メールの宛名、件名、本文も顧客に応じた内容が追記されています。4クリックで送信できたことで、それまで10分15分、時には30分とかかっていた仕事があっという間に終わり、他の仕事例えば、問題解決や改善などをする時間が生まれました。


この一連の効率化のアイデアを最初に考えたのは当時の上司だったと思います(ちょっと記憶が曖昧)。けれど実行部隊だった私の功績にしてくれたことで周囲から高く評価されました。効率化するとこんなに良いことがあるんだ!嬉しくなった私はどんどん仕事の効率化のアイデアを出して実践していきました。


これが仕事を好きになったきっかけです。決して当時の職種が好きだった訳でも会社自体が好きだったわけでもないけれど(でも人には恵まれてました)、仕事の中に楽しさを見つけたことで仕事が好きになりました。


仕事を始めてすぐは、仕事が好きになれない、こんな仕事をやっていて良いのか?と思うことがあると思います。けれど、環境を変えたからといってそれらが解決するかと言えばそうとは限りません。今ある仕事を丁寧に進めていくこと・改善をしていくことで仕事が面白くなったり、誰かに感謝されて結果やり甲斐を感じることだってあります。今ある仕事に好きを見つけられる人こそ最強!環境を変えても仕事を楽しみながら成果を作り仕事を選べる人です。

そしてこれは、引き寄せた偶然を引必然にしてしまう人の条件でもあるなというのが周囲のヒアリングを通して感じてることでもあります。



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