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#235 コンプレって何?

こんにちは、皆さん。今回の僕の記事では、「コンプレ」というフランス語の言葉に焦点を当ててみたいと思います。僕が20代の頃、フランス料理の世界に足を踏み入れた際、初めて耳にしたこの言葉は、まるで異世界のようでした。それでは、フランス料理の舞台裏で使われている専門用語について考えていきたいと思います。
#コンプレ

フランス語での“満席”


コンプレとは、フランス語で「満席」という意味。最初に聞いたときは戸惑いましたが、これはフランス料理界の専門用語であり、レストランやホテルで頻繁に使われます。例えば、レストランでスタッフが「C'est complet(セコンプレ)」と言えば、それは満席の合図。フランス語のレストラン用語の難しさに改めて気づくことができました。
#レストラン用語

ホテル業界では、コンプレはクレームを指す専門用語として使用されます。ホテルの利用客からの不満やクレームをコンプレと呼ぶのです。これがまた、料理とはまた異なる専門用語の世界で、業界ごとに共通する言葉があれば強力なチームが築ける一方で、他の業種では通用しないこともある、といった面白い側面があります。
#コンプレイン

シェフとコック


日本ではフランス料理を「フレンチ」と呼び、その厨房やホールではフランス語の調理用語が基本的に使われています。これが、フレンチレストランでの転職を考える際に戸惑いを覚える理由の一端です。言葉の壁がコミュニケーションを難しくしてしまうこともありますが、それを楽しみながら乗り越えていくことが、飲食人としての成長に繋がるのかもしれません。
#言葉の壁

「シェフ」と「コック」は、一般的に同じように聞こえますが、実は異なる意味を持ちます。コックは料理をする人全般を指す言葉であり、オランダ語で“料理人”を意味する「kok(コック)」が語源です。英語では「cook」です。それに対し、シェフは正確には「料理長」を指します。シェフという言葉は、厨房の「チーフ」または「リーダー」を意味するフランス語の「chef de cuisine(シェフ・ド・キュイジーヌ」(料理の頭)からきています。料理長は調理場の総指揮官であり、そのパワーは絶大。しかし、欧米の調理場ではシェフ全能のジョークが広まっており、ユニークな一面も垣間見えます。
#キッチンでの影響は絶大

調理場の掟


調理場では独自の掟が存在します。シェフはいつも正しく、決して食事や酒を取らず、眠らず、遅刻せず、調理場から離れない。これらはあくまでユーモアのあるジョークであり、シェフの絶対的な存在感を楽しみながら表現したものです。シェフの常識は料理のプロフェッショナリズムとユーモアが共存する特別な世界の一端です。
#人間性も大事

シェフの制服は、見た目だけでなく機能性も重視されています。特に注目すべきは「コック帽」で、役職によって異なる高さがあり、コック帽は、頭が蒸れないように考慮して高く(高さは役職ごとに差があり、シェフ・ド・キュイジーヌが最も高く。これは近代フランス料理の父とも言われ尊敬されている、オーギュスト・エスコフィエが身長157センチしかなかったための権威付けという説もある)、頭頂部は熱を外に逃がすためのメッシュが施されています。また、伝統的なネクタイもかつては顔の汗拭きを考慮して身につけていましたが、現在は健康と安全(衛生)に反するため、装飾的な要素へと変化しています。これらの制服は、料理のプロセスにおいて伝統と機能が見事に調和しています。
#制服にも意味がある

料理長の重要性


日本料理も西洋料理も、見習いからステップを踏んでポジションを上げていくのが一般的です。しかし、どちらも料理長は絶対的な存在であり、その言葉が店内のすべてを覆います。料理長が黒と言えば、他の全てが黒に染まる。これがフランス料理文化や西洋料理の舞台裏の厳然たる掟。料理長の存在は、厨房のカオスを統制し、美味しい料理を提供するための不可欠な要素です。
#料理長って大事だよね

今回のまとめ


今回の記事では、フランス語の専門用語、料理と言葉の繋がりについて書いていきました。言葉が生み出す雰囲気や掟、そしてユーモア。これらが飲食店の舞台裏を彩っています。言葉の持つ力、そしてプロの飲食人たちがこれまでに築き上げてきた世界観を感じつつ、料理の奥深さに触れていただけたなら、嬉しい限りです。
#飲食って面白い

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