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夢と現実、京葉線

日付が変わる1時間前。
舞浜駅で電車を待つ。
昼過ぎから入った派遣のバイト、服はペンキだらけ。
周りの人たちは耳を余分に付けて写真やら撮っていた。
隣の高校生は本当に幸せな1日だったと言った。
そんな言葉はもう何年も言ってない気がする。
はっきりと言えるなんてすごいなと思った。
バイトの休憩時間には送った履歴書の不採用のメールが来ていた。
なんとなくそうだろうとは思っていたけど僅かな期待もあった。
そんなフワフワした気持ちはたった2行で打ち砕かれた。
舞浜の工場のパイプ椅子の上で。
夢のような場所で現実を突きつけられて乗った電車はガラ空きだった。
都会の乗り換えにはまだ慣れず家に着くと日付は30分前に変わっていた。
その日は泥のように眠り、目が覚めると14時過ぎだった。
なんとなく気持ちは前を向いているような気がした。

暮らしづらいの大丈夫、夢があるからさ
がんばれがんばれ、東京一年生

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