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『君たちはどう生きるか』をアルゼンチンで見た

 少し前の話になるのですが、『君たちはどう生きるか』をブエノスアイレスで鑑賞しました。こちらで映画を見ることは初めてだったので、映画館を含めて、全体の感想を記録しておきます。

①日本の昔の映画館を思い出した

 まず、映画館について。私の住んでいる場所から徒歩で行けるところに映画館がありました。日本では、映画館といえばショッピングモールの中にあることが最近では普通だと思います。今回行ったところは、映画館のみが独立しているところです。昔の日本の映画館を思い出しました。外の窓口で券を買って、中に入ります。

 『君たちはどう生きるか』はアルゼンチンでは少し前から上映されているようで、この日は1回しかやっていませんでした。そういう映画って、日本ではガラガラで人も少ない中見ることがよくありました。しかし、こちらは結構な人数が入って、にぎわっていました。映画館内もかなり人であふれていて、何か昭和な感じがしました。


②アルゼンチンの人たちにどう伝わったのか

 さて、肝心の映画ですが、音声は日本語で、字幕がスペイン語でした。私はまだまだスペイン語のレベルは高くないのですが、そんな私でも字幕を見れば何となくわかるような「短くて、簡単」なスペイン語が使われていた気がします。複雑な表現や、日本語独特の言い回しもあるかと思うので、簡単なスペイン語ではすべては伝わらないのではないかと感じました。

 また、ジブリ映画を見ているからこそわかるシーンや、ジブリ映画独特の世界観が全開の映画だったので、アルゼンチンの人々にどう伝わっているのかすごく気になりました。

 個人的な感想としては、めちゃくちゃ面白かったです。意味の分からないシーンも多くあったのですが、のちにyoutubeの解説動画を見て、すっきりする部分が多かったです。

 それ以上に、「主人公の頭から出る血」「主人公にまとわりついたカエル」「主人公のお母さん(偽物)の溶け方」「主人公が食べていた大量のジャムを塗ったパン」など、あげればきりがないのですが、ジブリ映画の描写は改めて魅力的だなと感じました。

 こちらでは日本のアニメ文化に惹かれて、日本語を勉強する人が多いのですが、その気持ちがとてもわかるような気がしました。


③そして、来年度をどう生きるか

 さて、「君たちはどう生きるか」を鑑賞して、その後、米津玄師を聴きまくっています。地球儀、いい歌です。

 そしてアルゼンチン生活もいよいよ1年が経ちます。これからまた1年、どう過ごすのかをよく考えます。日々、悩ましいこと、反省すること、いろいろあります。

 ちょうど先日、現地の人に最近の悩みを聞いてもらうと、「seize the day だ!」という言葉が返ってきて、はっとしました。seize the dayというのは「今を生きる」という意味の英語で、自分が昔好きだった言葉でした。映画『dead port society』の邦題にもなっており、映画の中でキーティング先生が生徒に向かっていう言葉です。この映画を私は高校生の時に見て、勇気をもって目の前のことに挑戦していく大切さを学びました。

 そしてseize the day はスペイン語では何というのだ?と聞くと

Aprovecha el dia.

とのことでした。

 明日から4月です。今ここに集中して、来年度も頑張ろうと思いました。

 どう生きるのか、いい年になって、まだまだ迷い彷徨ってるような気がします。

Me gusta la idea de aprovecha el dia.
(今を生きるという考え方が好きです)

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