見出し画像

年末年始、くさいものに向き合おう

年末年始 くさいものに向き合おう

くさいものにはふたをしろ、っていうけど、これは真理です。毎日暮らしていると、生活していると、仕事をしていると、すべての問題をリアルタイムに扱えないと思います。時には自分の手に負えないものはスルーするのも必要です。「でもね、でもね、ふたの中身はなくならない」んです。くさいものをやっつけなきゃいけない瞬間があるんです。昔の人は年末に大掃除をして、普段できない場所の掃除をしたり、未払いの支払いを年末までになんとかして新しい気持ちで新年を迎えました。計画的にやるタイミングをみつけなさい。無理なら年内になんとかしなさいという教えですね。

これって会社でも同じです。会社員として会社がやってるダメなことや会社がやれていないダメな点に取り組まなきゃなと思います。
そうじゃないとこんなことになります。

スルガ銀行不正融資関連の裁判で行員が語ったこと「不正をしないと売上を作れない」

知っていたがスルーした。不正しないと営業数字があがらないから。裁判でスルガ銀行の人がそうおっしゃったという驚愕の記事がありましたのでご紹介します。

この記事はスルガ銀行不正融資の被害者同盟のサイトで取り上げられていました。個人的に、会社員だからそういうことあるよね。組織として同調圧力に負けることが必要なこともあるよね、とも思います。組織としては「多少他と違っていても、この文化に染まってくれないと動きにくい」と思うのも道理です。組織を動かす人はわかっていてやっています。わかってなくてやる場合もあるけど、多くの場合、スタートすると問題は表面化します。それを押して進めるのです。くさいものにはふたをして。

積極的か消極的かは別として、生活のために悪事を働く人がいる。悪事を見逃す人がいる。しょうがないけど、変えた方がいいのは確か。

これって生活にかかわってくるからすごくシリアスな問題です。仕事をするからお給料をもらえる。でも犯罪とか人を不幸にすることが仕事だと、一日の大半の時間をそんな行動で費やしていると、そんな人生悲しいなと思います。売上のために他人の不幸を量産する仕事はできればしたくないなと思います。スルガ銀行の人、この融資を無理やり通したらこの人やばいだろうな、ってわかってやっていましたよね、きっと。きっとしんどかったと思います。あまり考えないようにしていたと思います。ブラックな上司に怒号を受けたくなかったからやっていたんだよね、と想像します。

私はスルガ銀行の融資担当営業さんのように罪に加担する、人の不幸に加担する商材をあつかってはいませんでしたが、駆け出しの頃いた会社で、お客さんを不幸にする仕組みが動いているのを黙認していたことはあります。
システム屋さんがログファイルを掃除するプログラムを書かないことで、あえてシステムをダウンさせてちょっとした緊急対応を数か月に1度あえて引き起こしていたのでした。私はその案件はまったくかかわっていなかったけれど、そんな仕事をしている人たちが仕事仲間でした。
その仕事仲間たちはとてもいい人たちで、仕事にも誠実でした。でもログを掃除するプログラムを書きません。自分の仕事じゃないし、それをなおしちゃった責任を自分がとる気がないからです。「そもそも今の仕事で手いっぱいだし、余計なことをして起こった問題を自分ではケツふけないでしょ?こんなのゴロゴロあるよ。いちいちやってられない。まず自分の仕事をしないといけなんだよ。気に入らないなら出世してから変えなよ」
システム屋さんは作る人と保守する人が分かれる場合があります。保守する人は作った人のバグや考慮が足りない点を勝手に変えるのはルール違反です。「そういう仕様なので、そのように対応する」のが正義です。そんな仕様を決めた人が悪いんです。悪口を言いながら対応するだけです。新しい予算がないと改修できません。バグとどうつきあっていくのかを提案しても予算がないと直してはいけないので、予算がないことが分かっているお客さんのシステムは悪いところをかかえたまま、だましだまし動かします。

組織的な犯罪は組織の問題。組織の中身をかえるか、所属する組織自体を変えるか。

でも、でも、、それが反社会的な事だったり、罪にあたるものだったら、会社や仕事を変えた方がいいとおもうんです。仕事の中身を変えて良くしていくか、仕事自体をやめなきゃいけないと思うんです。
間違ったことを続けることで「変えなくても良い。それでいい」と行動で表明していることになるからです。自分もその間違った行動を追認していることになるからです。不作為の罪っていうか。行動しないことは罪だと思います。そして罪を背負って生きていくのはしんどいです。自分の中にしこりが積み重なっていきます。
私がいた会社は徐々に人が減っていきました。私は人が減っても組織に残って、やり方を変えようとしましたが、力不足で変えることはできませんでした。結果その会社はもっとやばい会社に買われてしまったのですが、それはまた別のお話です。


よろしければサポートお願いいたします!サポートをいただいたお気持ちは今後の取材や活動の原資にさせていただきます!