マガジンのカバー画像

中野慧『文化系のための野球入門』

30
自身も高校・大学野球を経験し、いわゆる「体育会系」だった学生野球の不自由さから、一度は野球から離れてしまったという経験を持ちながらも、今もなお「文化系」として野球を愛するライター…
運営しているクリエイター

#野球

日本は武の国なり、古来武を以て国を建つ!? 押川春浪・天狗倶楽部の(実は健康的な)身体思想(後編)|中野慧

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門‌』の‌第‌24回「日本は武の国なり、古来武を以て国を建つ!? 押川春浪・天狗倶楽部の(実は健康的な)身体思想」(後編)をお届けします。 阿部磯雄や押川春浪ら、比較的外来文化にも寛容だった明治期の野球人たちが体育教育に見出していた重要性を、スペンサーの社会ダーウィニズムと三育思想を手がかりに分析します。 前編はこちら。 中野慧 文化系のための野球入門 第24回 日本は武の国なり、古来武を以て国を建つ!

¥500

日本は武の国なり、古来武を以て国を建つ!? 押川春浪・天狗倶楽部の(実は健康的な)身体思想(前編)|中野慧

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門‌』の‌第‌24回「日本は武の国なり、古来武を以て国を建つ!? 押川春浪・天狗倶楽部の(実は健康的な)身体思想」(前編)をお届けします。 精神主義一辺倒だった近代日本野球に対して痛烈な批判を浴びせた橋戸信の『最近野球術』。現代のスタンダードにもなっているコンディショニングや練習法が記された本書が伝えたかったこととは何なのでしょうか。 中野慧 文化系のための野球入門 第24回 日本は武の国なり、古来武を以て国

¥500

スポーツを経験するとスポーツマンシップが低下する? 指導者・安部磯雄の野球への“関わり方”(後編)|中野慧

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門』の‌‌‌第‌23回「スポーツを経験するとスポーツマンシップが低下する? 指導者・安部磯雄の野球への“関わり方”」(後編)をお届けします。 安部磯雄らが主導した早稲田野球部。彼らが野球に見出した「スポーツマンシップ」から、現代にも通じる体育教育について考察します。 前編はこちら。 中野慧 文化系のための野球入門 第23回 スポーツを経験するとスポーツマンシップが低下する? 指導者・安部磯雄の野球への“

¥500

スポーツを経験するとスポーツマンシップが低下する? 指導者・安部磯雄の野球への“関わり方”(前編)|中野慧

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門』の‌‌‌第‌23回「スポーツを経験するとスポーツマンシップが低下する? 指導者・安部磯雄の野球への“関わり方”」(前編)をお届けします。 1905年に初のアメリカ遠征をおこなった早稲田野球部。彼らが持ち込んだ技術やファッション性が、その後の国内野球文化にどのような影響を与えたのか考察します。 中野慧 文化系のための野球入門 第23回 スポーツを経験するとスポーツマンシップが低下する? 指導者・安部磯雄の野

¥500

草野球サークル、日露戦争中にアメリカへ行く── 安部磯雄と早稲田野球部「チアフル倶楽部」の始動(後編)|中野慧

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門』の‌‌‌第‌22回「草野球サークル、日露戦争中にアメリカへ行く── 安部磯雄と早稲田野球部「チアフル倶楽部」の始動」(後編)をお届けします。 早慶戦をはじめとして、今なお伝統を引き継ぎ続ける早稲田大学野球部。初の早慶戦と、日露戦争時のアメリカ遠征が「娯楽スポーツ」に果たした文化史的意義について考察します。 (前編はこちら) 中野慧 文化系のための野球入門 第22回 草野球サークル、日露戦争中にアメリ

¥500

草野球サークル、日露戦争中にアメリカへ行く──安部磯雄と早稲田野球部「チアフル倶楽部」の始動(前編)|中野慧

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門』の‌‌‌第‌22回「草野球サークル、日露戦争中にアメリカへ行く──安部磯雄と早稲田野球部「チアフル倶楽部」の始動」(前編)をお届けします。 現代の「eスポーツ批判」「ゲーム脳」論争と同じような構図で明治期におこなわれた「野球害毒論争」。当時のメディア間で野球の功罪が問われる中、国際スポーツの意義を見出した安部磯雄の思想とはどんなものだったのでしょうか。 中野慧 文化系のための野球入門 第22回 草野球サー

¥500

桑田真澄の「野球道」に欠けているものは何か? 一高・東大的「ガリ勉のエートス」と「不良性」(後編)|中野慧

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門』の‌第‌21回「桑田真澄の「野球道」に欠けているものは何か? 一高・東大的「ガリ勉のエートス」と「不良性」」(後編)をお届けします。 現代野球界の「スポーツマンシップ」の欠如を批判する桑田真澄が見落としている点を検証し、日本野球草創メンバーの「バンカラ」的性格から、新たな野球史観を確立するための論点を絞り出します。 前編はこちらから。 中野慧 文化系のための野球入門 第21回 桑田真澄の「野球道」に

¥500

桑田真澄の「野球道」に欠けているものは何か? 一高・東大的「ガリ勉のエートス」と「不良性」(前編)|中野慧

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門』の‌第‌21回「桑田真澄の「野球道」に欠けているものは何か? 一高・東大的「ガリ勉のエートス」と「不良性」」(前編)をお届けします。 一人のプロ選手として輝かしい成績を残しながら、引退後は言論活動を通じて野球界に貢献してきた桑田真澄。彼の野球史観を批判的に検証しつつ近代日本の野球について分析します。 中野慧 文化系のための野球入門 第21回 桑田真澄の「野球道」に欠けているものは何か? 一高・東大的「ガリ

¥500

「日本SFの祖」と「日本社会主義の父」がリードした〈野球のポップカルチャー化〉──押川春浪と安部磯雄(後編)|中野慧

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門』の‌第‌19回「日本SFの祖」と「日本社会主義の父」がリードした〈野球のポップカルチャー化〉──押川春浪と安部磯雄」(後編)をお届けします。 「ポップカルチャー」としての野球の確立に貢献した押川春浪と安部磯雄。その影響力に比べて、2022年現在においては顧みられることが少ない彼らの思想を振り返り、日本野球文化の原点を探ります。 (前編はこちら) 中野慧 文化系のための野球入門 第19回 「日本SFの

¥500

「日本SFの祖」と「日本社会主義の父」がリードした〈野球のポップカルチャー化〉──押川春浪と安部磯雄(前編)|中野慧

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門』の‌第‌19回「日本SFの祖」と「日本社会主義の父」がリードした〈野球のポップカルチャー化〉──押川春浪と安部磯雄」(前編)をお届けします。 20世紀初頭に「エリート文化」から「ポップカルチャー」へと変化していったベースボール。そこには押川春浪と安部磯雄という二人の立役者の存在がありました。 中野慧 文化系のための野球入門 第19回 「日本SFの祖」と「日本社会主義の父」がリードした〈野球のポップカルチャ

¥500

保守本流・精神野球のオルタナティブ、「エンジョイ・ベースボール」の思想を育んだ明治期のクラブチーム文化|中野慧

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門』の‌第‌18回「保守本流・精神野球のオルタナティブ、『エンジョイ・ベースボール』の思想を育んだ明治期のクラブチーム文化」をお届けします。 国内への導入当時はクラブチーム同士でのカジュアルなプレイが一般的だった「ベースボール」。やがてナショナリズムと結びつく「野球」が発展するまでには何が起きていたのか、その足掛かりを論じます。 中野慧 文化系のための野球入門 第18回 保守本流・精神野球のオルタナティブ、「

¥500

文化系vs.体育会系の対立は「華厳の滝」から始まった? 20世紀初頭に現れた若者文化のクロスロード

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門』の‌第‌17回「文化系vs.体育会系の対立は「華厳の滝」から始まった? 20世紀初頭に現れた若者文化のクロスロード」をお届けします。 明治期の日本国民が全体主義へと傾倒するなか、個人主義を志した「文化系」の人たちはいかにして言論活動をおこなっていたのか。一高野球部の栄光と衰退から、近代日本人の精神がどのように形成されていったのかを探ります。 中野慧 文化系のための野球入門 第17回 文化系vs.体育会系の

¥500

「横浜の地で外人に勝利する」ということは何を意味したのか──1890年代の日本野球|中野慧

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門』の‌第‌16回「『横浜の地で外人に勝利する』ということは何を意味したのか──1890年代の日本野球」をお届けします。 19世紀末、「鹿鳴館外交」時代から日清戦争での勝利を経て徐々にナショナリズムの機運が高まっていた時期、外来スポーツはどのように受け止められていたのか。「野球」とナショナリズムの結びつきから、「体育会系的態度」と「興行としての野球」誕生の源泉に迫ります。 中野慧 文化系のための野球入門 第1

¥500

「文化系/体育会系」「オタク/ヤンキー」という区分はなぜ生まれるのか── “日本型教養主義”のウィーク・ポイント|中野慧

ライター・編集者の中野慧さんによる連載『文化系のための野球入門』の‌第‌15回「『文化系/体育会系』『オタク/ヤンキー』という区分はなぜ生まれるのか──“日本型教養主義”のウィーク・ポイント」をお届けします。 今回は19世紀末の日本の文化状況と野球受容の進展を論じるにあたり、「文化」と深く結びつく「教養」の在り方について分析します。近代日本の教養主義が「没落」したのはなぜか。現代に至るまでの「教養」という言葉の使われ方とその反省点を振り返り、当時の文化状況をまなざす視座

¥500