「オーストリア的」な知はいかに立ち現れたか〜ドイツ近代哲学との対峙の中で | 小山虎
「フランス哲学」「東洋哲学」と、国や地域の名前を冠した分類がある中で、「オーストリア哲学」もそのひとつ。現在は中欧の一小国ながら、かつての神聖ローマ帝国の後裔として、哲学や論理学の歴史上でも重要な位置を占めています。なぜ、オーストリアがそのような地位を得るに至ったのでしょうか。
19世紀のドイツ統一運動以降の中欧諸邦の大学制度と学派形成の流れを遡りながら、フォン・ノイマン、ゲーデル、タルスキの3人に通底する「オーストリア的」な思想のルーツを探ります。
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