社会的自己を手放さない


とことん物持ちが悪い私が手元に残している本の類を眺めつつ 制服を脱いでからの数年間を振り返ると 自分が 日本人/女 であることにたいする 証拠集めをしていたような気がする 

10代までは「そんなものない」と思い込んでいた「社会的自己」との付き合い方に関して散々に悩まされた・今でも「そんなものない」と思っている時も多いし無理して属性の自覚を持つ必要なんてないかもしれない・個人主義の時代だし何かにつけてニュートラルが持て囃される・文字通りなんでもありで秘密主義すらアイデンティティになる・アバターも金を稼げる

子どもと触れ合ったり1人で作業したり長い付き合いの友人や頭の良い人たちと会話している私は属性で人格を判断される感覚とは程遠い世界線に生きているから・ややもすれば自分の属性を忘れそうになる

それでもどうしても自分は アジアの中の日本という国で2001年の9月に生まれた女子で 社会では相応の対応を受けているはずで 社会を無視したとしても日本語を使う瞳も髪も黒い黄色人種の女だ 

長い歴史の中にいる自分を意識することが 例えどんなに骨の折れる仕事だとしても「社会的自己」を手放さないことは今の自分にとって重要だと感じている・日本人として/女として 何がしたくて何をすべきなのか 決めたい


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