つぼみ王国物語

闇が蔓延している

季節が夏から冬へと一気に移行してしまったからか・・・・

人々の心はあっという間に闇に引きずり込まれる

闇の恐怖で人は皆
ぎゅっと固く目を瞑ってしまう

「助けて怖い！！！！」

あふれる涙を
湧いてくる悲しみを
こみ上げる悔しさを
どうしようもないやるせなさを
貯める

私を貯める
自分を貯める

全部ぜんぶあなたの心の奥深く小さな粒へと貯めていく。。。

【大丈夫。。そのままで
そのままでいいよ】

暗闇の中をじっと
そのまま
そのままでいい
そのままもぐっていく
深く・・
深く・・・・


灯りを届けよう
王国の灯りをもっと強く
しよう

地中深く届け
王国の光
光の粒を祈りに変えて
地中の奥深くにある
悲しくて悔しくて
やるせない涙をたくさん
抱えた小さな粒へ

どうかどうか届きますように

月の光を
闇を包み込むほどに
闇を消し去るほどに
大きくする
丸く広く大きく・・・

地中の奥底深くから
はるか空の彼方まで
届くように・・・・


超えろ
闇を超え
自分から抜け出せ
超えなければどこまで行っても闇の中
闇がいつまでも追ってくる

超えようと決めろ
決めることで超えた場所へと導かれる

心は繊細で壊れやすい
かもしれないけれど

あなたの命は自分が
思っているよりも
もっともっと、
もっともっと、
大きくて力強くて、熱い

あなたという人間の
その本当の力をなめてはいけない
そんなもんじゃないだろ
見てみろ

あなたの命は
地球の真ん中にしっかりと根を張っている

そう
自分が思っているよりも大きく強く
たくましい

その力を信じて
何層にもなっている地中深くの地をかき分けて
光をめがけて
小さな悲しみの粒から
芽を出して地上めがけて地を押し上げよう


安心して目を開けてごらん
そこはもう
眩いほどの光の中

感じてみて
この光を
このあたたかさを

それはあなたの命
あなたの命の力


そしてあたたかな太陽の光と
しとしと降る雨をうけたらそれをまた深い深い大地へと届けよう

もっと強くて大きな命になるように！
それを繰り返して
少しずつ少しずつ大きくなっていけ

そしてその枝葉を大きく広げてこの地球をやさしく抱きしめよう

大きな空に遠慮なく、
美しいあなただけの花を思う存分咲かせよう
咲き誇ろう
空一面あなたの素敵な花で埋め尽くせ

闇はもうあなたの美しい花で埋め尽くされる

大丈夫
あなたの花は美しくて強くてたくましい

そしてその花の花びらで王国の灯りを
もっともっと強く
燃やしていこう

あなたの命
あなたの灯り
あなたの月
あなたの太陽

つぼみから咲く
あなたの花