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私の故郷は鷲神社
神社境内の景色と
玉砂利の上を歩く音。
ザッザッ…あの涼しげな音色は
穢れを祓う音という。
私の最も古い記憶
![](https://assets.st-note.com/img/1653706242421-fV2XOTlXP2.jpg?width=1200)
境内の静かでヒンヤリした空気...
なんだろう落ち着く。
小さい頃に住んでいた
家の前にある神社
物心つく前から
私にとっての遊び場だった。
虫取り、メンコ、コマ回し、凧揚げ、
ボール遊び、鬼ごっこ、花火etc…
外遊びの記憶は、神社と共にある。
今も近くを通ることがあれば
少し遠回りしてでも寄り道して
お詣りする事にしている。
![](https://assets.st-note.com/img/1653706788283-Rs0bC7KOFW.jpg?width=1200)
『お久しぶりです。』
から始まるお決まりの挨拶と
『こんな事がありました…』
近状を振り返る。
ここ数年は悩みを唱えることが多くて
『...頑張ってみます。』
が締めの言葉になっていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1684972294298-mhJjs44N2K.jpg?width=1200)
境内の奥は木々が生い茂り
夏はセミが沢山鳴いていた。
富士塚もあって、よく登っていた。
こんなに低かったっけな?
なんて思いながら、久しぶりの登頂。
![](https://assets.st-note.com/img/1653706088911-BYqpJj54vM.jpg?width=1200)
お祭りの季節になると
神楽殿は祭囃子で賑やかになる。
祭BGMはテープ音源が多い現代…
今も生演奏の伝統を守り続けている。
観て聴いて…好きだったな。
![](https://assets.st-note.com/img/1653706151534-Y8otOC2sWX.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1653706165493-QEdtXGdRRo.jpg?width=1200)
マイナーな話をすれば
ビートたけしさんのご家族(特に父)とも
縁のある神社だったりする。
お兄さんを見かけた事もあった。
住んでいたアパートはもう無くなり
町は少しずつ変わっても
境内の景色は
昔から殆ど変わっていない。
唯一、違和感を感じることがあって
狛犬がもっと小柄で黒かった気が...
神職さんに何となく聞いたらやっぱり
あの違和感は間違いじゃなかった。
![](https://assets.st-note.com/img/1684972349230-BwQlRb07mx.jpg?width=1200)
大昔はここが海岸で
島の根のような土地だったことから
"島根"という地名になったんだとか。
ここが海とは想像もつかない
この神社があったから知った歴史。
そういえば...
神社参道の入口にある
せいべい屋のじいちゃんばあちゃんが
『昔、店の前の道には川が流れていてね…』
むかし話をしてくれた事を思い出した。
毛長川と繋がる川だったのだろうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1653706505959-KCOdxUu5st.jpg?width=1200)
残された写真を見たり、話を聞いたり...
当たり前のことだけど
時代ごとに町の景色は違って
どの建物よりも以前に
神社はそこに存在していた。
あの神社も、この神社も
今でこそ町の中にひっそりと…
けど昔はこの土地の中心だった。
そんな想像の中の景色を思い浮かべると
そこに神社がある意味
見え方、視点が変わって面白い。
神社の楽しみ方の1つ
神社が好きな理由の1つ
![](https://assets.st-note.com/img/1653715273173-mxSzwiEX2n.jpg?width=1200)
御祭神はヤマトタケルなのに
何故に白鳥ではなく鷲なのか?
大鷲尊や鷲大明神
別の呼び名も鷲と呼ばれていて
素朴な疑問だった。
近くのお寺
普門寺には鷲大明神が祀られており
そこからの分霊…
という言い伝えがあるそう
けどどうも後付けのような気がして
ピンと来なかった。
他に訪れた事のある鷲神社がある。
わりと近い場所に鎮座している
花畑の大鷲神社と浅草の鷲神社
ワシとは読まずオオトリと読むけれど
同じ"鷲"の社号をもつ神社
![](https://assets.st-note.com/img/1684972188279-gU8zmAZVDT.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1684852034575-ScdlCEboV4.jpg?width=1200)
そこと照らし合わせた時
謎の扉が開いた。
浅草 鷲神社では
二柱の御祭神を祀っていて
ヤマトタケルより先に
アメノヒワシと記載がされていた。
天岩戸隠れの際に現れて
木綿(ゆう)を作ったとか
弦楽器を奏でたとされる神様だ。
天日鷲命
弦楽器に鷲が止まった事で付いた名…
"鷲"の名を持つ神様と繋がった。
調べると北関東を中心に
鷲神社または"鷲"の付く神社は
数多く存在していて
アメノヒワシを御祭神として
祀っている神社が多い事を知る。
アメノヒワシを祖神とする
阿波忌部族が房総半島へ上陸し
関東に勢力を伸ばした歴史…
それと関係しているのだろう。
![](https://assets.st-note.com/img/1684856109656-wqKwnSNicu.jpg?width=1200)
アメノヒワシを祭神とする鷲神社
ヤマトタケルを祭神とする鷲神社
又は両方を祭神とする鷲神社
神社によってストーリーは違うだろうけど
ワシとオオトリが混同して
今に至っていると思われる。
もっと調べれば
他にも何かが見えてきそう…
また機会があったら深掘りしよう。
産土神社の素朴な疑問
元はどちらだったのか?
真実は解らないけど、謎は1つ解けた。
![](https://assets.st-note.com/img/1684849690073-EUGU2A3Fpq.jpg?width=1200)
私の故郷
鷲神社
御祭神
ヤマトタケルは、私の産土神。
氏神や宗派は変わる事があっても
産土神は生涯変わらない特別
生まれもっての守護神的な存在。
散歩や旅先でヤマトタケルに出逢うと
何となく親近感に近い心持ちで
境内での時間を過ごす…
景色も違って視えたりして面白い。
次はヤマトタケルの旅の思い出
綴ってみようかな。
いつか訪れようと…
未だに行けていない場所もあったな。
これを切っ掛けに訪れてみるのも
良いかもしれない。
![](https://assets.st-note.com/img/1685760960090-R4eKXHZcaj.jpg?width=1200)
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