サービスの観点から分散型と中央集権型の歴史を分析する
こんにちは、体動かさないとってことでランニングを数カ月前から始め、段々距離を伸ばしていたら、最近は1日おきに8km走るという、アスリートみたいなことをなぜかしているwakkiです
最近読んだ本で、このAfter GAFAという本がなんとも面白くて、
そこで少し取り上げられていた、「分散型と中央集権型」について、少し気になってたので時系列順に調べてみました!
はじめに
「分散型」と「中央集権型」について少し定義しときたいと思います。
「分散型」
ある特定の人物が裁量権を握るのではなく、集団の一員が誰でも意思決定へ参加できる環境
「中央集権型」
ある集団の中で、特定の管理者が存在しモノゴトやシステム全体を支配することができる環境
1. 1960年代~1980年代 ホストコンピュータ 【中央集権型】
ホストコンピュータとは、ネットワークの中心となる大型のコンピュータで、その高い処理能力で各種サービス(電子メールの送受信)に必要な処理のほとんどを行う。
全ての処理はホストコンピュータで行っていたため、中央集権型
<当時のサービス(プロダクト)>
IBMが先頭となって、ホストコンピュータを作成
IBMのSystem/360 シリーズは大成功を収める
2. 1990年代 クライアントサーバー型【分散型】
クライアントサーバーシステムとは、通信ネットワークを利用したコンピュータシステムの形態の一つで、機能や情報を提供する「サーバ」と利用者が操作する「クライアント」をネットワークで結び、クライアントからの要求にサーバが応答する形で処理を進める方式。
サーバーだけでなく、クライアントでの処理も可能であるので、分散型
<当時のサービス(プロダクト)>
いわゆる、PC(Personal Computer)がクライアントサーバー型にあてはまる。
同時期に、最初のwebブラウザであるWorld Wide Web(WWW)の公開がされた。
<その他>
この時代の、IBMやAppleなどの白熱したPC戦争を描いた「Halt and catch fire」というドラマ( on hulu) が超絶面白いので、お勧めです!
(シーズン1がPC革命についてで、それ以降のシーズンはWWWや検索エンジン発明あたりについて描いてます)
3. 2000年代~ シンクライアントアーキテクチャ【中央集権型】
ユーザーが使うクライアント端末に必要最小限の処理をさせ、ほとんどの処理をサーバ側に集中させたシステムアーキテクチャ全般のこと。
サーバーに処理を集中させるということで中央集権型
<当時のサービス(プロダクト)>
これをきっかけに、インターネットが消費者に広く普及し、インターネットサービス企業が多く誕生
4. 2000年代~ P2P型【分散型】
Peer to Peer(P2P) とは、複数のコンピューター間で通信を行う際のアーキテクチャのひとつで、対等の者(Peer、ピア)同士が通信をすることを特徴とする通信方式。
<当時のサービス(プロダクト)>
- Winny : P2Pのファイル共有サービス
- Skype : (当時は)P2P技術を使ったインターネット電話
- ブロックチェーン
<その他>
P2P技術を用いたブロックチェーンやダークウェブを用いて挑戦するスタートアップの話を描いた、「startup」というドラマ(on Amazon Prime Video) が面白かったので、お勧めです!
5. 2000年代後半~ クラウドコンピューティング【中央集権型】
コンピュータの機能や処理能力、ソフトウェア、データなどをインターネットなどの通信ネットワークを通じてサービスとして呼び出して遠隔から利用すること。
<当時のサービス(プロダクト)>
- AWS, GCP等のクラウドサービス
- facebook等のプラットフォームサービス
6. 2010年代~ エッジコンピューティング【分散型】
エッジコンピューティングとは、利用者のスマートフォンなどのインターネットにつながるIoT機器において情報を処理したり、利用者に近いエリアのネットワークにサーバを分散配置して処理を行ったりするコンピューティングモデル。
<当時のサービス(プロダクト)>
IoT機器全般
まとめ
ざっくりと調査してみましたが、
テクノロジー業界において、中央集権型と分散型を何度も歴史上繰り返しているのが見て分かりました
最近は、Facebookの顔認証情報の訴訟が起きたり、iOS 14でアプリの広告トラッキングが可能となったりなど、個人のプライバシーやセキュリティがかなり尊重される時代になり、
(After GAFAにも書いていましたが、) データを1つに集めている中央集権型ではなく、今後はブロックチェーン技術を応用した分散型の世界が確実にやってくるだろうなぁとか感じました
おわり