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APS-C機ってボケないの?

なんかこの時期、ちょっといい買い物したくなる人も世間的には多いみたいだし(?)夏のワンヘスにしろ旅行に行くにしろ、それより前にカメラがちょっと欲しくなってきたナァみたいな人、絶対いると思うんですよね。

いいですねぜひ手を出しましょう。
ということで今回は後ろから突き飛ばすような記事を書いてみます。

ボケのある写真ってカメラで撮ったっぽいけど?

一眼レフでもミラーレスでも、カメラ使ってるな~~~って感じる要素の一つにボケってあると思います。
被写体はしゃっきり、背景は溶けるようにボケていると、被写体が浮き立って見えていい感じです。

それでもって、カメラがほしいなって事になって調べたりするとおそらく目に付く表現として

「フルサイズはよくボケる」=「APS-Cはボケない」

というものが出てくると思います。
よくボケる…といっても果たしてどんなものなんだろうか….
APS-Cやフォーサーズじゃダメなの?そんなに違う?
このあたり、気になりますよね。

感覚的によく語られることですが、では実際に比較したらどんなものなのか、ちょっと確認してみましょうか。

そもそもAPS-C機って?

さすがメーカー様。大事なところがよくまとまっています。
大体はこのとおりです。

画像を記録するセンサーが、従来の一般的な(zakkuri!)写真用フィルムと同じサイズの「フルサイズ機」に対して、一回り小さいセンサーを用いることで、コンパクト化や低価格化を実現したようなイメージですね。
もともとは大きいセンサーを作るのが難しかったのでこのサイズからデジタル一眼レフが流行り始めた、という過去もなくはないのですが、このあたりは予備知識でいいでしょう。

センサーが小さくなると、同じレンズを使った場合にはフルサイズセンサーの中心よりだけを使うようなことになり、結果としてAPS-C機では画角が狭く(35mmのレンズだと52mm相当にトリミングしたものが映る)ようになります。
同時に、もともと35mmのボケ量しかないものを52mm相当にトリミングしているので、ちゃんと52mmで撮ったものよりもボケ量が少なくなる、ということになります。

(一般的に同じ絞り値である場合、焦点距離が大きいほうがボケ方は大きくなるものである為。超雑な表現ですが…)

このあたりを拾って、APS-Cはボケない、と言われるにつながっているのかと思われます。

そうはいっても、まるでボケないことはないだろうし、そんな絶望的にボケないもんなんだろうか、ってのはちょっと気になりますよね。

実際に比較してみた。

ということで、APS-Cとフルサイズで同じ焦点距離になるレンズを使ってそれぞれ撮影して、どんな違いが出るのかを比較してみました。
APS-Cは35mm/F1.8、フルサイズは50mm/F1.4で撮影しています。
カメラはフルサイズのZfを三脚に固定し、センサーの撮像範囲を切り替えることでAPS-C機を擬似的に再現してみました。

まずは被写体まで約1.5m程度、背景まで2m程度の距離。
イベントや宅オフとかだとまああるかなって感じな距離感です。

まあ、言われれば違うかなってくらいの差だと思います。
意外と?変わらないんですねえ。

次にちょっと寄って、被写体まで75cmくらいで撮ってみます。

さっきよりちょっと差が大きくなりましたね。
レンズの違いによる差はあるのですが、このようにカメラと被写体との距離が近くなり、被写体と背景との距離が大きくなるほどボケの量は大きくなり、センサーサイズによるボケ方の差も大きくなってきます。

更に寄って、被写体まで40cm前後。

さっきよりもまたボケ方の差が大きくなった気がします。
が、APS-Cがボケてないってことはありません。
比べるから差がわかるのであって、単品でみるとおそらく、これだけでAPS-Cかフルサイズかを当てられる人も少ないのではないかと思います。

ちなみにこれはどちらもしっかりボケるカメラで撮影しての結果。
皆さんお手元にあるであろうiPhoneで撮影したものと比べるとどうでしょう。

画像の縦横比がカメラの2:3に対し9:16になっているのでちょっと構図が違いますが、比べると明らかにAPS-Cのカメラで撮ったほうが背景がボケていますね。

これを近接撮影で比較してみると…

うーん、これは全然違いますね。
フルサイズには劣るといえども、APS-C機でもこれだけ「カメラっぽいボケ」を得ることは可能というわけです。
ボケの他にも、拡大してみたときのディティールの潰れなさ、線や模様のくっきり具合はカメラで撮ったもののほうが一枚上手であると言えます。

カメラに手を出してみたいけど、フルサイズは高くて手が出ない….というあたりで悩んでる人がいるとしたら、APS-C機でもこれだけの「カメラで撮ったぞ」体験ができるという点をぜひ考慮して、とりあえず手を出してもらいたいな~~などと思った次第です。

フルサイズ機よりレンズも安いし、いろいろ揃えやすいしね。
あとは見かけもちょっとクラシカルだったり凝ってたり、個性の強いカメラが多いのも楽しい所。自分に合うのを売り場でいろいろ触って探すのがなかなかおもしろいはずです。
撮影する機会を得られるかどうかはゼロかイチかの大きな差がありますので、できれば悩む期間を短くしてさっさと手を出したほうが楽しいことがたくさんになっていいと思うなあ~

とっちらかった文になってしまったけど、APS-C機も悪くねえぞってのはちょっとは伝わったでしょうか。
夏を前にカメラデビュー、いいですよ。



つまらんテストショットばっかりじゃ面白みもなんもないと思うのでAPS-C機で撮った実例を貼ろうとしたら全然なくてびっくり。

実質撮影小道具にしかなってない状態でナキタクナッチャッタ。




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