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知床峠を越えて羅臼、標津へ

知床の旅の4日目は、岩尾別を出発して知床峠を登り、羅臼へ下っては海岸線伝いの国道をひたすら南下して標津に至る旅だった。

知床峠の絶景を期待したいところだったが、途中からガスが出てきて峠は雨。雨宿りをするところもなく、早々に羅臼側へ下って退散となった。

何と言っても、峠では気温が16℃しかなかった。こりゃとても夏の気温じゃない。長袖を着込んだ上でレインウエアを着用した。

おまけに下りだから体は冷える一方だ。ようよう到着した羅臼の町で熱いラーメンを食べて人心地ついた。

羅臼から標津までは単調な海岸線の国道。それも北海道らしい。一度少し脇道にそれてみたが、途中からヒグマが出てきそうな雰囲気になってきたので戻って退散。海岸線にもヒグマはいるのだ。

標津に着いたのは夕方近く。空のきれいな夕刻だった。カメラを持って散歩に出なかったことが悔やまれる。

数日ぶりに町らしいところに泊まったので、夕食のあとはN記者と散歩に出て、一軒営業していた喫茶店でコーヒーを飲む。思わずおかわりしてしまった。

岩尾別ユースホステルを出発するところ。キタキツネの糞などが玄関の近くに転がっていた。エキノコックスの危険もあるので要注意なのである。
ウトロ方面との分岐。このあたりは標高100mくらいだろう。
標高290m地点。森はますます深い。
この辺はまだ樹木がある。標高370m。
いよいよガスが出てきたよ。気温は下がる一方だが登りなのでまだいい。
標高738mの知床峠。気温16℃で震える寒さ。雨宿りするところも何もない。森林限界に達しているので、木もほとんど生えていない。おまけにガスで眺望はまったく効かなかった。
下る途中でN記者が遅れたので、どきどきしながら待っている。止まっているのは怖い。ヒグマが出てこないか気が気じゃないのであった(^^)。
羅臼側のゲートまで下って来て、ようやく少しほっとする。「熊の湯」という温泉があるところ。
羅臼までもうちょっと。人家が恋しい。
こんなところにもキャンプ場がある。
羅臼の町への分岐。海抜に近いところでも羅臼側のほうが気温が低かったようだ。
羅臼の町でやっとありついた昼食のラーメンの美味しかったこと。ほっとした。
腹ごしらえも何とかなって、標津方面へ出発準備。
羅臼港の辺りをちょっと覗いてみた。
道の駅羅臼のところ。
ゆるい感じの国道。
路傍で一休み。
来た道を振り返る。
かつて道内を走っていたであろう貨車。
枝道に入ってみたが、だんだんと野生の気配が濃厚になってきて、引き返したところ。
根室海峡を望む。植生は高山のようだ。
低い峠を越える。
まだまだ標津は先のほう。
コロポックルが出てきそうな叢。
海っぱたに出た。
かすかに国後島の山影が見える。
車は少なかった。
見えている陸地は北海道側。
一直線の下り坂。外国のようだ。
漁港の傍らにて。
ここでも国後島の島影が見えた。
この日は雲の様子が美しかった。
路肩も歩道も広い北海道。
はるか国後がちょびっと見える。
冷たそうな海。
またしても国後の島影。
立ち寄った土産物屋さんのところにて。


根室海峡に虹がかかる。
これは根室半島方面。
この道を羅臼から走ってきた。
標津方面までもう少し。
陽が差してきた。
冬はとても自転車では走れまい。
雲と陽が入れ替わり立ち替わり。
まもなく標津に到着。
国道335号の終点に行き当る。
標津の町が見えてきた。
どこまで行っても北海道は広い。
夜。標津の町を散歩した。
見つけた喫茶店でコーヒーを2杯飲む。なんせ数日ぶりなのだ。
われわれの旅ももうじき終り。見知らぬ町で夜風に吹かれる。
行かなかったけど、標津にはサーモンパークというところがある。
短い夏の、小さな町の夜。
車はなかなか通りかからない。
夏でさえ人の姿まばらな夜道。
車道に軒が接したところがない。
泊まった旅館。玄関に2台のランドナーを入れさせてもらった。
おやすみなさい。標津の町よ。明日はエア輪行だ。


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