オオバン、コガモ、オナガ、チョウゲンボウ
きのう11月12日の夕方、かみさんと町内を散歩していて、幅5m程度の小さな川の下流でオオバンを見た。1羽だけであった。
そのあと川伝いに歩いてゆくと、コガモを雌ばかり4羽見かけた。二つのグループに分かれていた。もう渡ってきたのだろうか。気の早いカモたちだ。
オオバンもコガモも双眼鏡でかなり大きい映像で観察することができた。水鳥はすぐに飛んでいったりすることが少ないので、双眼鏡で見やすいのである。
きょうはきょうとて、家の中にいたら、かみさんが「オナガがいる!」と言い出したので窓に寄ってみれば、果たして、本当にオナガだ。
急いで双眼鏡を持って外に出たら、家から少し離れたところにある電線に数羽止まっていた。近くにはムクドリの大きな群れも止まっている。そのうちにほかのオナガも飛んできて、10羽ぐらいになった。
オナガはこれまで1回しか見たことがなかった。1982年頃、国立(くにたち)の一橋大学のキャンパス内を歩いていて、あまり人気のない木立ちのところでギャアギャア騒いでいる鳥がいるなあと思っていたら、急降下してきた1羽に頭をつつかれそうになった。
行きつけのカフェ(富士見通りの「カフェ・ガラス玉遊戯」)でそのことをマスターに話すと、「オナガは気が荒いんだよ」と言われたことをよく記憶している。あれ以来の邂逅だから、40年ぶりくらいということになる。さすがに今回は距離をとっていたので、攻撃されるようなことはなかった。
オナガが市内の海岸線近くにある松原にいることがあるのは知っていたが、見たのは初めてだ。関東ではふつうに見られるこの鳥も、富士川以西は少ないらしい。
オナガを見たところのすぐ先で、海岸線から飛来してきた大型の海鳥を見た。これもぎりぎり双眼鏡の視野に入れることができて、翼の下側が白っぽいことが見てとれた。ちゃんとした同定ではないが、オオミズナギドリであったかもしれない。
そのまま近所を一周しようと歩いていったら、キジバトによく似たカラーリングで、キジバトより少し大きいくらいの精悍な鳥がわれわれを追い越し、少し先の電線に止まった。
なんだろうと思って双眼鏡を覗いたら、どうやら小型の猛禽であるらしい。これまで見てきた鳥とちょっと雰囲気が違う。眼光鋭い感じなのである。近付いたら飛び立って、高い鉄塔のほうに行ってしまい、じきにそこからも離れた。
家に戻って「猛禽 小型」などのキーワードで画像検索してみたら、そっくりな鳥がいて、「チョウゲンボウ」だったということが分かった。トビやノスリ以外の猛禽を見たのは初めてだったので、感激であった。
探鳥会に行って、ベテランの方々と一緒にいてもなかなか成果が上がらないときもあれば、きょうのように待ちわびていた鳥を見ることができる日もある。鳥見は面白いのであった。