0018-(第四部)

第25話 権威と権力が集団を纏めて牽引してきました
 歴史上、人の集団では、祭司や巫覡、利発者や実力者が、乞われて、または、のし上がってきて王となり、次第に何事につけても決定権、執行権を握り、衆を統べる「君主」(世襲の統治者「王」)となりました。「王政」の始まりです。後に、複数の王」を爵封する王を「皇帝」と呼ぶようになりました。
 王が善政を布へば、衆の力が沸き上がり結集されて、集団は極楽のように栄えました。王が悪政を布けば、衆は打ちひしがれ、集団は地獄のようになりました。
 初め、人々は、明日が「怖い」ので「偉い人」を頼って縋ったのですが、偉い人は「貴い人」(仁君)にもなり「怖い人」(暴君)にもなりました。

第26話 集団の纏まりの宿命
 歴史を顧みると、多くの場合、権威と権力を合わせ掌握した人が王となって集団を支配し、人々を弾圧し、戦争に繰り出し、他国を襲って殺傷、破壊、略奪、支配、併呑に走りました。しいたげられた人々が団結して王を倒しても、また、新たな王が生まれていました。
 有史2千年、やっと「大統領制」や「立憲君主制」が普及しました。未だに名前を変えて恐怖政治を布いている国が少なからずあります。中国、北鮮、キューバ、ラオス、ベトナムなどの共産国です。ロシア、ウクライナ、中東・アフリカ諸国なども同様な政体です。権力者に逆らう人は抹殺されます。
 

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