0001 -(第一部)

第7話 和を強める集いの文化
 
歴史時代に入ると、普請や屋根のふき替え、田植えや稲刈り、開墾や灌漑工事などは隣近所や集落の「総出」で協力し合い、神楽、縁日、仲見世、市場などへ集まってきては、神輿を担いだり、お祭り騒ぎをしたり、産物を交換したりして楽しみ、世界にも稀な「人と人との和」「集落と集落との和」を盛り上げました。そのような和の社会には「盗む、奪う、争う、虐げる」という発想は湧きません。飢えも、死の恐怖も、奴隷もありませんでした。

第8話 縄文人の和のあかし
 
今までに発掘された縄文時代の遺跡、遺構、遺物、遺骨などに、武器や武器によって撃たれた傷は見当たりません。彼らは、本当に傷つけ合ったり、殺し合ったりしませんでした。もちろん、野生動物に噛まれた跡もありません。このようにして、内乱や戦争のない社会が1万年以上も続いたという過去を持つ民族は、この地球上に見当たりません。

第9話 縄文文化は世界最古の優れもの
 
東京の大森貝塚から発掘された「土器」に縄の目の文様の刻印があって、縄文という呼び名ができました。「漆器」やデフォルメされた「土偶」も出土しました。4~5千年前のメソポタミアや黄河の文明よりも遥かな太古にしては、余りにも精巧にできています。石器時代なのに、大型の「木造住居」を築き、数十軒の「集落」さえ営んでいました。「墓地」や「祭祀場」の跡もみつかっています。

                                                           

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