0008-(第四部)

第4話 人は「種」を繫ぎます
 一般に、人は、異性を恋するだけでなく、婚姻して、後世に、優れた「遺伝子」を遺します。一夫一妻婚、一夫多妻婚、一妻多夫婚、乱婚(自由婚)、混合婚などがあります。(遺伝子を遺そうとしない婚姻もあります。)
 一般に、女は、子を成すのが一年に最大限一度ですから「少数精鋭」!~より優れた男を選ぼうとして乱婚、または、一妻多夫婚を求めます。(因みに男根の形状は、他の直前交接者の精子を膣外へ排除するためにも機能します)最高と信じた男を離すまいともします。男は随時に子を成せますから「多々益々」!~より多くの女に子を成させようとして、一夫多妻婚を求めます。
 発情期という動物的な特質を有しない人は、乱婚が基調のはずですが、社会の秩序を維持する必要から、婚姻も「慣習」や「法」に組み込まれました。

第5話 人は愛に生きます。

 人は、体を構成している60憶対とも言われる「DNA」の塩基対のどれかが、長年の間に、宇宙線、太陽風、紫外線、赤外線、寒暖風雨などに冒されて狂い「十人十色」になってしまいました。家庭を超えてさらに大きな集団に生きようとすると心身の「不揃い」が「衝突」へと発展して容易には治りません。
 人々は、互いの違いを超えて「共生」するために、自らの命や弥栄を削って、仲間の命や弥栄を支えようとする「心」を抱き、「知恵」をめぐらし、実際に、支えようと「行動」するようになりました。そのような心と知恵と行動の相乗積が「愛」です。愛は家庭を本源としていて、広く社会に及びます。愛は「情け」であっても「使命感」と表裏一体を成しています。

 第6話 情けは還元されます
 「愛」は、初めは一途な「一方向」から発しますが「相互」の所産ですから、結果として自分に還元され、十人十色の人々を結びつけて離さない「絆」となり、成り立たないはずの集団が成り立つようになりました。夫婦➙家庭→親族→部族→地域社会→民族→国→世界と拡がってきました。個別の一対一から始まって不特定多数対不特定多数へと発展しました。絆の根本は愛です。
 「恋」は、特定の異性を「好き」と思う「一方的」な「情」です。「性」と表裏一体を成しています。プラトンは「好かれて好きになるのは友情である」と喝破しました。恋が「双方向」になったとき「恋愛」となります。

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