見出し画像

No.119【令和4年第2回対馬市定例議会最終日議事概要】

6月28日(火)に開催された令和4年第2回対馬市定例議会最終日の議事概要を小職の質疑応答を中心に、以下の通りご報告申し上げます。

《雇用拡充補助金支給事業採択審査の厳格化》
〔総務文教常任委員会報告に対する質問〕
雇用拡充補助金支給については、事業採択の基準を厳しくすべきだ。補助金は、支給することで稼げる企業を育むことにより、獲得した利益から法人税(所得税)で補助金を回収することが求められる。補助金で自転車操業させ延命を支援するためのものではない。
以前小職が、総務文教委員であった折、前年度の新規ビジネス支援事業補助金全受給事業者を対象に所管事務調査を実施した。翌年度までに開店にも至らなかった事業者から、支給補助金全額200万円を返還いただいたこともあった。
補助金支給事業の採択審査に、市役所職員の審査能力不足を補うため金融機関にも加わって頂いていると言うが、金融機関自体から借入れることが無ければ、審査が甘くなると思われる。自己資金以外に、金融機関からの借入れを受けることを補助金支給の条件に加えるべきではないか。
このようなことが、議員間討議の議題には上がらなかったのか、お聞かせください。
〔答弁〕
そのような議員間討議は無かった。
〔脇本再質問〕
決算審査委員会または、総務文教常任委員会での所管事務調査実施が必要だと思う。是非検討されたい。

『貸すも親切、貸さぬも親切』という言葉の意味をよく噛みしめて欲しいものです。


《厳原港国際ターミナル建設工事請負契約の締結》
〔脇本質問〕
厳原港に国際ターミナルを建設する必要性と妥当性を判断するには厳原港と比田勝港におけるインバウンド展開のビジョンを伺わなくては始まらない。厳原港と比田勝港の“連携”を図るなら理解できるが、“統合”という概念のイメージが湧かない。市長の所見を求める。
〔答弁〕
今回は、厳原国際ターミナル建設工事請負契約の締結が議案であり、比田勝港との関係等までの答弁は必要ないのではないか。
〔脇本再質問〕
(通常はそかもしれないが、建設費を当初予算に計上した際に設計図も完成予想図も示していない。No.81《5》参照。)この規模や機能で必要性あるいは妥当性があるか問うのは当然だと思う。

〈引用始まり〉
No.81《5》8款4項2目(参考資料P.51中段)【厳原国際ターミナル建設事業】予算額300,900千円
◎建設部長によれば、令和3年度当初予算にて基本•実施設計予算が可決されたが、現時点で公表できないどころか、完成予想図さえ市長に見せていないため、議会に参考資料は提出できないとのこと。参考資料には、建設費用以外の情報は構造と平米数しかない。CIQや予想される国際線船舶会社等のステークホルダーの要望ヒアリング内容も示されなかった。比較対象として比田勝港国際ターミナルの情報と、当該ターミナルの利用客予測等の情報開示は最低限必要だと思う。丸いものなのか四角いものなのかも知らされず家を購入する買主はいない。行政では常識であっても、一般社会の常識と乖離していると思う。
〈引用終わり〉

では、別の質問をする。支出の多くを補助金に頼っているため、国や県から資材等は可能な限り廉価に抑制するよう求められることは重々承知している。そのため、厳原港国内ターミナル、比田勝港国際ターミナル建設において、ほぼ対馬産材が建築資材として使用できなかった。今回の、厳原港国際ターミナル建設ではどれくらい対馬産材を使用する予定か答弁を求める。
〔答弁〕
確かに補助金で公共施設を建設するので、資材コスト削減は求められる。それだけではなく、対馬産材を使用できない理由には、公共施設の建設規模に応じた木材の質(製材基準も含む)に対馬産材が達していない側面もある。内装材としてなど使用可能な部分は使用したい。
〔脇本再々質問〕
林業が健全に経営されるには、チップ利用などのカスケード利用だけでは覚束ない。建設資材としての利用が求められる。林業政策として、建設資材利用可能となる先進的製材所整備等が必要なのではないか。
また、県や市の計画では木製ガードレール等への積極活用が謳われているが、島内で私は見たことがない。計画のための計画に終わらないよう、調査研究し実施を求める。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?