見出し画像

No.243【令和5年第2回対馬市定例議会一般質問原稿】

こんにちは。9番議員会派市民協働の脇本啓喜です。早速、通告に従い3項目一括質問致します。その後、答弁によって再質問させて頂きます。

1.令和4年4月に対馬近海で新たな活断層が発見されたことについて
先ず、《パネル①》をご覧ください。

新聞等でも報道されましたが昨年3月、政府の地震調査研究推進本部(地震調査委員会)が公表した内容では、対馬西沖など対馬近海にこれまで想定されていなかった活断層の存在が明らかになり、マグニチュード(Ⅿ)7.0以上の地震が起きる可能性が示されています。
M7以上の江戸時代最大級の地震が、1700年に対馬近海で発生したことの裏付けともいえますね。

次に《パネル②》をご覧ください。

先月峰町志多賀で実施された長崎県総合防災訓練の想定では、マグニチュード7.0の地震(対馬市で震度6強)の想定の下、津波警報が発表され、避難指示が発令されるなどの状況での訓練が行われましたが、これらのことについて市長の認識と考えについてお尋ねします。

2.基金活用事業の実績と成果について
ここでは《パネル③》をご覧ください。

一般会計の基金は令和3年度末で25基金、残高は182億2千8百万円となっています。そのうち地域振興や活性化、まちづくりなどを目的とした基金として主に4基金(まちづくり基金・がんばれ国境の島対馬ふるさと応援基金・合併振興基金・過疎地域自立促進特別事業基金)が約56億8千万円あります。それぞれの基金事業において過去3カ年度における基金活用事業の実績(事業費や財源)、事業目的と達成状況とその成果(効果)について明確(数値化)にご回答をお願いします。

また、最近大きな課題として人口減少問題や経済の低迷・疲弊が指摘され、課題解決の財源確保を憂う声があります。確かに潤沢な予算はありませんが、少なくとも基金の活用事業によりかなりの対策が打てると考えますが、これらの基金活用を更に検討し、課題解決に向けて具体的に取り組むつもりはないかお尋ねします。

3.上対馬病院建替えに関する市民への情報公開と市民協働まちづくりへの展開について
対馬『北の玄関口』地区まちづくり協働プランが作成されたのは2006年つまり17年前です。アップデートする必要があることは、昨年6月定例市議会小職一般質問時に市長も見直しが必要と仰られました。

このことについては、昨日の糸瀬議員の一般質問で市長や上対馬振興部長から、「対馬『北の玄関口』地区まちづくり協働プランを検証しバージョンアップに着手するための策定委員会を設置する」「上県町も含めた上対馬振興部管内を対象地域とする」との答弁がありました。従って、これに関する答弁は割愛頂いて結構です。

現在、県病院企業団は上対馬病院老朽化に伴う建替えを計画しています。単なる医療機関の建替えにとどまらず、まちづくりの展開に大きく影響を及ぼすものと思います。建設場所の選定段階から地元住民も参画できるよう企業団に依頼して承認いただいていることは、市長もご存じだと思います。

この際、二番目の質問で取り上げた基金を取り崩し、北部対馬の新たな市民協働でのまちづくりに取り組むおつもりはないかについてのみ答弁を求めます。

【再質問】

1の「市長の見解を受けて」
新たな活断層が明らかになったことと、大規模地震の可能性があることの認識を共有することができたところで、さらに重要なことの検証・認識について市長に見解を求めたいと思います。
(科学的特性マップ資料マップ九州ブロックを掲示)
《パネル④》をご覧ください。

これは、資源エネルギー庁作成の「科学的特性マップ」です。ここで確認したいことが二点あります。

まず、一点めはこのマップがいつ作成されたかです。マップにも記載されていますが、2017年7月28日作成と記載されています。

二点目は、地図上に記された色の要件についてです。ご覧のように対馬は緑一色で壱岐はオレンジ色で塗りつぶされています。

この色ごとの違いは、資源エネルギー庁の「科学的特性マップ公表用サイト」に詳しい説明があります。パネル⑤「科学的特性マップにおける地域特性の区分」をご覧ください。
《パネル⑤》

このようにオレンジ色は「好ましくない特性があると推定される(いわゆる適地ではない)」とされ、「火山や活断層が近くにある」ことなどが要件となっており、緑(グリーン)については、好ましい特性の地域(適地)として「火山や活断層が近くにない」ことになっています。

ところが、先ほどお示ししたように、対馬近海には新たないくつもの大きな活断層が明らかになっていますので、この要件・基準に照らせば、対馬は好ましくない特性のオレンジ色の地域となります。

ただ、科学的特性マップの作成時点では活断層の存在は確認されていませんので、対馬が緑色で表記されていることは間違いではありませんが、活断層が確認されて1年余りたった今でもNUMOの説明ではこの科学的特性マップをもとに説明されています。

このことにより市民の多くが地層処分に適した地域であるとの印象を持ってしまっている可能性があるのではと大変危惧されます。

そこでマップ作成の時期も含めて、できるだけ正しい情報と事実関係を明らかにすることで、新たに明らかになった対馬近海の活断層の問題等について私なりに検証しお示ししたところです。

このことについての市長の認識と見解を求めます。

2.基金の有効活用について再質問します。ところで、議会初日の本会議で令和4年度診療所特別会計補正予算において大幅減額となった予算項目について、そうなった原因の検証を行ったかと、私は指摘しました。担当部長からは、今のところそこまで検証していないとの答弁がありました。

では、現在積み立てている基金の活用を全く実施していないわけではないものの、市民が実感できる効果が上がっているとまでは言えない現状の検証は行っていらっしゃるのでしょうか。

例えば、『がんばれ国境の島ふるさと応援基金』では、成婚フルサポート事業やU・Iターン推進事業に取り組んでいます。この一般質問に伴い各種事業の成果や効果についても、その実績数値の資料をご提供頂いています。そこには、単年度実績は示されていますが、その後現在でも対馬に住み続けていらっしゃるかどうかについては触れられていません。確かにこの基金を活用した事業によって、単年度でどれだけ多くの方が結婚なさったり、U・Iターンなさったかも大事ですが、直ぐに島から出て行ってしまわれていたとしたら、本末転倒の事業と判断せざるを得ないでしょう。事業の成果はしっかりとした追跡調査を実施して判断できるものだし、その検証を活かしてより事業効果を高めることが重要だと思います。

そこでお聞きします。婚活事業やU・Iターン促進事業の追跡調査や事業の検証はどこまで実施して、それを毎年度どのように改善に活かして来られたか答弁を求めます。

(理事者答弁)

基金を有効活用した政策の実現や課題解決の道筋ができていないことが一番の問題であり、これが取り組むべき一番の課題ではないかと思います。

これは、市長や職員だけの責任ではなく、それをしっかりとチェックし、提言を担う議会人の一人として、強く責任を感じています。

市長は「市民と議会と市役所がスクラムを組んで」とよく仰られていますが、今こそそれが求められていると言いたいのです。基金を活用した政策の実現を、市長、三位一体となってやってみましょうよ。市長、いかがですか?

(なお、基金活用に関する詳細資料は、議員各位のタブレットに掲載していますので、後日是非ご参照頂ければ幸いです。)

最近、国会で『海業支援パッケージ』という施策について質問があっていました。報道等でも耳にするようになってきました。

《パネル⑥》海業とは?をご覧ください。

海業とは、海を中心に地域経済を元気にする、つまり、水産、観光、飲食業など、海に関係する地域資源を生かす産業だと言われています。

港町でせっかく新鮮なさかなが獲れるのに、獲るだけで一般のが食べるお店が無くてもったいない。
海で漁業を見学したくても漁師さんの協力が無ければできません。
でも海に出るのが本業の漁師さんが片手間で人を集めるのは無理です。その地を訪れる人を増やす・引き留める観光に強い人の力が必要です。
魚を食べる人が集まればその場所で飲食店を開いて生活できるようになります。

そのようなことから、最終的に、浜に地域循環型の経済がうまく回るようになります。つまりは地域の中で協力し合って人が集まり活気が出るように、海業振興が考えられ始めています。

また、先ほど紹介した『海業支援パッケージ』では、「海業振興コンシェルジュ」という相談窓口が国の水産庁整備課に設けられ、関連する他の省庁とのマッチングや様々な支援策が照会されています。

対馬市観光振興計画でも、観光DMOの設立について触れらています。観光DMO設立に向けた手始めとして、これらの現存基金を活用して、『海業』振興に取り組んでみてはいかがでしょうか?市長の所見を求めます。

3の再質問
県病院企業団令和5年第1回定例議会議事録にもあるように、病院企業団は、上対馬病院建替えに関して市民への情報公開と市民協働まちづくりへの展開について対馬市と協力して行うとの答弁を頂いています。上対馬病院建設事業が市民協働で進められ、地域の方々に更に愛される病院となるよう、一緒に汗をかいていきましょうね。宜しくお願いします。

ところで、「対馬『北の玄関口』地区まちづくり協働プランを検証しバージョンアップに着手するための策定委員会を設置する」とのことですが、どのようなメンバーで進められる予定でしょうか?答弁を求めます。

(理事者答弁)

私は、従来の各種団体の会長等を中心とする委員会ではなく、各種課題ごとの小委員会を設置して、その課題に関心がある一般市民が参加・参画しやすい場を設けてはどうかと思います。市長の答弁を求めます。

《👆の長崎新聞報道👇》


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?