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No.80【大石賢吾新長崎県知事『所信表明』について】

まずは、大石新知事におかれましては、史上稀に見る厳しい選挙戦を見事に勝ち抜きご当選されましたことに、心よりお祝い申し上げます。今後は、長崎県発展のため、ラガーマンらしくノーサイドで県政に邁進されますよう希望致しますと共に、今後のご活躍をご祈念申し上げます。

さて、3/14㈫長崎県議会において大石新知事が『所信表明』演説しました。
その演説概要が長崎新聞(3/15㈬20面=拙稿冒頭の写真参照)に掲載されていましたので、拝読した小職の感想を綴ります。

全体として目新しいものは、知事の退職金辞退くらいで総花的で代わり映えのないものだったと吉村洋県議のコメントがネット記事には見られます。↓↓↓


私は、ある程度大石カラーが見受けられる『所信表明』であると評価します。
但し、今後『所信表明』で示した政策方針実現のための、具体的施策を早期に打ち出し実践して成果を挙げて行かれることが評価の前提であることは申し添えます。

以下、小職の感想です。

民間人材の登用は、多国籍企業が社外から優秀な専門的知識や技術を有する人材を多く登用していることを参考にされたい。これまでの優秀な正規職員の確保に奔走していた採用方針を改め、世界中から優秀な人材を見つけ出し、事業を発注するアウトソーシングに移行している。一方、正規職員はチームでの業務を得意とする人材を挙って採用する方針に転換しているそうです。対馬市においても、DX推進を図ろうと民間から“情報化統轄補佐官”を公募しましたが採用に至っていません。私は現職場を辞職することを採用基準に設けている条件を削除するよう指摘しておりましたが、再公募ではそのように方針を転換したと先日の一般質問で市長より答弁がありました。

また、女性副知事登用は大賛成です。女性の社会進出指標で全国トップを誇る鳥取県は、片山、平井の歴代知事が県庁内や県が主宰する審議会で女性の登用を積極的に進めて来たなどの成果であると評価されています。首長の取り組み姿勢で、女性の社会進出やジェンダーギャップ等への県民の意識は大きく変容するはずです。長崎県特に対馬市のこの分野で周回遅れとも言われている汚名を返上すべく、具体的施策を早期に打ち出して頂くことを期待します。

少子化対策のKPI(重要政策目標)の設定に誤りがあると私は思います。2021年九州・沖縄8県で長崎県は唯一転出超過県である実態等の著しい人口減少傾向を鑑みれば、合計特殊出生率が上昇したとしても出生数は減少することも大いにありえます。KPIは率ではなく実数に変更する必要があると、私は考えます。
その手法の大事な一つが次の赤マーカー部分の『若者の郷土愛を育む施策の充実』であると理解しています。


次に、『医療的ケア児に対する支援を充実させ、障害のある方とない方とがともに学ぶインクルーシブ教育を推進する』については、概ね私の認識と一致しています。
対馬市における特別支援学校小学部及び中学部設立に向けても心強いご発信と受け止められ、大いに期待するところです。
また、ノーマライゼーションを意識した発言も共感できます。しかし、“障害がない方”との表現は記者の表現であるのかも確かめる必要がありますが、表現の仕方に工夫が必要かと懸念します。

《医療・福祉・介護の充実と人材確保》の箇所は、直近2回の市政一般質問や長崎県病院企業団議会での一般質問(次回は一般質問を撤回し平場の質問に変更予定)にて質問した(予定)項目とほぼ一致しており、課題認識は共有させていだだけていると思われます。後は実践に期待するところです。

最後に被爆県の知事であることも踏まえた“平和追求姿勢”についてです。今回の知事選挙において日本維新の会から推薦を正式に受けたことで、この姿勢に大きく悪影響が及ばないか非常に危惧されます。

記者会見で↑↑↑のような日本維新の会のタカ派的な動きに対する知事の考えを問われた際の回答は、歯切れのよいとは言えないものでした。
釈迦に説法でしょうが、被爆県の知事として相応しい言動を、県民はもちろん世界に向けて積極的に発信して頂きますよう切に願うところです。


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