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No.162【厚生常任委員会島外視察2日目報告書】

厚生常任委員会島外視察2日目の11月1日㈬は、対馬市の中央に近隣3園を統廃合し新設予定の豊玉こども園と同様の、公立認定こども園保育園型を視察するため、日田市役所を訪問しました。

《日田市の概要》
日田市は、周囲を海に囲まれた離島の対馬市とは全く異なる海に全く面していない盆地に位置する自治体です。
しかし、対馬市より若干狭い666km2の面積の約9割が山林です。人口は対馬市の2倍強の62,464人、財政規模は令和4年度一般会計当初予算373億円で対馬市よりも少し多い程度です。また、対馬市とほぼ同時期に市町村合併がなされ、周辺旧郡部の過疎化が著しく、少子高齢化が急速に進行している等似通った課題を有しています。

《日田市の保育及び幼児教育施設の概要》
〈認定こども園(保育園型)とは?〉

〈日田市における保育施設及び幼児教育施設をめぐる最近の動き〉

保育施設及び幼児教育施設の統廃合を進めるに当たって、郡部からの遠距離通園や、保護者の通勤が逆方向になる等の不便(不利益)を被るケースがみられる。(各施設の所在分布は『ひたっこ子育てガイドブック』の子育て支援マップ欄参照)
因みに日田市立幼稚園は全く無い。
対馬市の保育施設及び幼児教育施設の公立占有率は他の自治体と比較して非常に高い。対馬市でも高齢者入所施設同様民間移譲を進めるべきであろうが、既に急速に進行している少子化が益々深刻化することから、経営難が予測されており、特に過疎化が深刻な地区では難しい選択となろう。

なお、市直営の施設を民間移譲する際には、多くの従業者は移譲先(現職場)に籍を移すよりも、市の一般職に職種変更を望む人がほとんどであろうと思われます。その際、行政職として必要なスキル取得のための研修を十分に受講させる機会を設ける等の配慮を怠らないよう、人事関係者に置かれましては注意を払われたい。

経営的にも園児の社会性を育む上でも各施設である程度の園児を確保する必要がある。保護者の多様な働き方に配慮する上でも、幼保両方の機能を有している『こども園』の形態を取ることが、保護者のニーズに適うと思われます。
日田市では子育て世帯向けのガ素晴らしいイドブックが作製されており、対馬市も参考にしてみてはどうでしょうか😉
ガイドブック作製に当たり、民間企業から広告を募集して作製予算を捻出しているそうです。小職が言う「自治体の仕事は大きく分けて2つ。一つは住民サービスの充実。もう一つは自治体自ら金を稼ぐこと。」を実践されていらっしゃり、素晴らしいと思います😮🥰
内容も子育てに関するあらゆることを網羅して充実している上に、検索し易く且つ理解し易い工夫が施されています🙆
サッカー日韓ワールドカップの際、カメルーンのホスト自治体として有名になった旧中津江村も、平成17年に日田市が吸収合併しています。中津江地区の少子化は著しく、小規模A型の市立なかつえ保育園が運営されています。そもそもこの小規模A型をはじめとするいわゆる“家庭的保育施設”は、都市の待機児童対策として増加していった施設です。しかし、9年前小職が厚生常任委員長当時、福岡市の“家庭的保育施設”2施設を委員会視察して、過疎地でへき地保育所の運営もままならなくなった際の最後の砦として対馬市でも設置を検討してはどうかと市に提案しましたが、対馬市では設置されるに至っていません。当時よりも更に少子化が深刻化し、また女性の社会進出や多様な働き方が進んでいる対馬市の現状を鑑みれば、今からでも“家庭的保育施設”設置を検討する価値は高いと思われます。

ところで、日田市にはいわゆる郡部に小規模A型保育施設が3施設存在しますが、何れも災害危険区域に所在することから、閉園する予定とのことです。

ひたっ子子育てガイドブックはWEB版も整備されているようです。子育て世代は紙ベースよりも利用するでしょうし、様々情報を随時更新できるメリットは大きいですので、対馬市も今後取組んで行く必要があると感じました。


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