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曲を編む

今日はアレンジ(編曲のこと)を書きたいと思います。
昨日、HIDE×HIDE三尺秀水にお越しくださった方からいただいたお手紙の中で、8月11日に発売されました、『和楽器×ゲーマー×CAPCOM HIDE×HIDE×ゲームミュージックVol. 2』のアレンジについて触れていただき、「原曲を大事にしつつ、HIDE×HIDEらしいアレンジがとても好きです」いうありがたいコメントをいただきました。直に感想をいただけるというのがいいですよね、ありがとうございます。
アレンジのアイディアはどのように降ってくるのですか、ということを昨日も質問を受けましたが、なんでしょう、いろいろと曲によっても違うのですが、基本的には手を動かしていると、だんだんとそのうちにアイディアも降りてきて、やがて固まってくる、という感じです。手を動かす、というのは、コンピュータと繋がっている鍵盤を弾いて音を出す、ということです。
ただ、今回のアルバムはHIDE×HIDEオリジナルの2曲以外はゲームの元の曲があるので、原曲を聴きながら音をまず譜面に書きとめる、ということが必要になってきます。そして、HIDE×HIDEのお二人と打ち合わせをして、どの曲のどの部分を使うか、というところを具体的に詰めていきました。メドレーなども多いので、組み方が重要になってくるわけです。僕はゲーム自体をプレイしていたわけではないので、レッドアリーマーなどは、お二人ともしかしたら、持つイメージが違うかもしれません。魔界フィールドなどは、ニューエイジ系に聴こえますが「魔界フィールド」というタイトルですしね(笑)ただ、魔界村は知っていたので、ちょっと似たフレーズがあるな、というところは思いました。

今回の場合、まず主要楽器が尺八、三味線と決まっているので、音域なども考えながら、音を取っている段階でどのように振り分けるか、なんとなくイメージが出来てきます。もちろん、楽曲のスタイルにもよるので、浮かばないものもあるので、その場合はせっせと聴き取った音を譜面に書いていきます。
HIDE×HIDEのライブではピアノとのトリオが多いので、特に今回はですが、ピアノトリオ用のアレンジを作ってから、それに対して音を足していくという曲が多かったです。もちろん、その中でロックマンなど、最初からビートに引っ張られて作っていったものもあります。
大筋できたら、お二人に聴いてもらい、SNSを使って意見交換をします。あるいは、細かいやりとりが必要だとアーティストが感じた場合、電話がかかってきたりします(笑)
アレンジは作り込むものもあれば、大筋作って、現場で音を重ねていって、詰めていくものもあります。そういった場合は、土台を作っていく感じですね。
元々、原曲があるものよりは、新しいものに対してアレンジしていく方が楽は楽ですね。これから新たに作っていくものですから、基準がそこまでないからだと思います。
『distance』は、秀ちゃんが作曲段階でほとんど入れたい音が決まっていたので、アレンジでは、ドラムパターンやベース、ピアノの入れ方に気を使いました。シーケンスはもともと秀ちゃんが作った段階でありました。
『魁‼︎』では、秀さんの曲では大体いつもそうなのですが、クラッシュの切り方とか、ドラムのパターンに関しては必ず電話が来ます(笑)ベースパターンもAメロのパターンは秀さんがメールで書いたものに電話で補足してくれたものが最終系です。コード進行はライブ用に僕がつけたものをそのまま採用していただきました。
お仕事のアレンジは、自分のアルバムで何かを表現するわけではなく、アーティストさん(あるいはディレクターとか、出資している人とか)の作品なので、どのようなものにするか、というやり取りが大事ですが、HIDE×HIDEの現場では、やり取りもしつつ、楽しく参加させていただいているので、とてもありがたいです。
何か1つの方向に向かって行かなければならない場合、自分も含めて、この3人はものすごく力を合わせられるという良い面があります。それはなかなか他では得難いものかもしれません。ですので、全員参加でサウンドを作っているとお考えいただければと思います。

今回は、パルマが好きというご感想を結構いただきました。なんでしょう、もしかしたらキュンキュンするのかもしれませんね(わがる人にはわがる 笑)

10/21 ワキマル・ジュンイチ Solo Piano Live 2017の詳細はこちら

電話でのご予約→神楽坂The Glee
0352613124

(音源配信)企画アルバム『水曜日のピアノフォルテVol. 1』

(CD)2nd AlbumAlbum『Piano+』

(CD』1st Album『Piano music & Chamber music』

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