イチから知りたい聖書の本 ⑪Kindle unlimited
私はときどき教会のミサに行きます。教会の雰囲気や讃美歌、礼拝にくる人達、静かに祈る時間が好きなのです。ただ残念ながら、ミサで読まれる聖書の話がキリスト教の基本的な知識がなく、英語力不足の私にはよくわかりません。今回この「聖書の本」Kindle unlimitedは、そんな私の無知を少しは補ってくれました。キリスト教は歴史、文化、哲学、思想、芸術、建築といった広範囲にわたり影響を与えています。キリスト教を知ると、あれってそういうことだったのかぁ、なんてことも多くなると思います。特に海外旅行、海外留学、海外生活ではそんな発見や感激が多いでしょう。
忘備録では信仰の対象と教えの特徴、聖典の主な流れをメモしました。
1.旧約聖書 (ユダヤ教の聖典)
◆ イスラエルの民のみ救済の対象・神に忠実でない者には罰を与える。ヤハウェが神
・天地創造(7日間で作る) アダムとイヴ
・大洪水(ノアの箱舟)バベルの塔(神の怒りで言葉ばバラバラに)
・モーゼのエジプト脱出・ 十戒(ユダヤ教の戒律)
・ダビデとソロモンのイスラエル黄金時代
・ユダヤ捕囚 ユダヤにギリシャ文化が入りユダヤ人は弾圧される
※ 歴史だけでなく、現代に通じる教訓や知恵文学がある
このエジプト、シリア、イスラエルの中東エリアは紀元前からかなり激しい領土争いが繰り返されています。
モーゼはエジプトで虐げられていたユダヤの民を率いてエジプトを脱出します。途中のシナイ山でモーゼが神からの授かったのが十の戒律(十戒)。時を経て、モーゼの子孫のダビデ(ミケランジェロのダビデ像)と息子ソロモンの時代になってイスラエルの統一、黄金期になります。ただ、その後、イスラエルは分裂し、首都エルサレムのあるユダ王国民は新バビロン王国に捕虜として移住させられます。
天地創造から、ユダヤの民の苦難の歴史がストーリーとしては印象的ですが、旧約聖書は「律法」「歴史書」「詩歌書」「預言書」の内容で構成されています。
2.新約聖書 (旧約も含め、キリスト教の聖典)
◆ キリストを信じる人々を救いの対象・忠実でないものにも愛と赦しを与える。信仰の対象は、父なる神、キリスト、聖霊(三位一体)
新約聖書は大きく以下の4つの内容で構成されています。
1・福音書 マタイ・マルコ・ルカ・ヨハネの福音書 (イエスの誕生・成長 ゴルゴダの丘で十字架に 復活 イエスの昇天)
2.使徒言行録 (イエスの死後の弟子たちの伝道)十二使徒
3.書簡類 (弟子たちの書簡・ローマの信徒への手紙他)
4.ヨハネの黙示録…預言書(人類滅亡・最後の審判・キリスト再臨)
イエスの弟子の12使徒はヨハネ以外、すべて殉教でヒドイ殺され方をしています。 (イエスを裏切ったユダは自殺)
※ イエスの教えは弱者・病人・罪人・サマリヤ人・ローマ人・徴税人・姦通の女などユダヤ人が蔑んだ人々にも平等に接し、愛した。
3.変わらない人間模様
旧約・新約聖書の舞台になった場所が、○○跡とか、○○した場所として残っているのはすごいと思いませんか。聖書の話を知っているのと知らないのでは、その場所の価値が全然違って見えるでしょう。
そして聖書の舞台となった地域が、現在もなお紛争が絶えない場所というのが、また驚きなのです。昔も今も同じような民族同士でずっと戦っている。紀元前、何千も前からですよ。歴史や宗教の知恵や教訓はどうなってるんでしょうか?
聖書で書かれているエピソードは決してキレイごとはなく、嫉妬や憎しみ、暴力、裏切り、非情なこともたくさん書かれています。結構生々しいです。その中でキラリと光るのはイエスの言動です。イエスは蔑まれた人々、異教徒もひとしく受け入れます。当時の男性絶対社会で女性にも対等に接したり、お金を持つことがえらいことでも幸せでもないと説き、禅問答のような対話をし、非暴力で運命を受入れる様子は静かな禅の世界を思わせます。
この本を読むとキリスト教の聖書後の歴史はともかく、キリスト教が博愛なのがわかります。実際に会うクリスチャンの人たちも思いやり深く、良く感謝し、穏やかで、助け合いの精神が満ちています。この本を読んでもキリスト教の教えは尊敬できると思います。なのになぜ?という現実社会での疑問はありますが、そんなキリスト教本来の力が発揮されれば世界は良くなると希望を持ちたいです。
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