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『王の器』



悪を背負えぬ偽善者は 責を背負えぬ無責任

悪を負うは責を負うこと 責を負うは悪を負うこと

責から逃れることばかり 続けてきたゆえ責負えぬ


ものごと巡れば善悪生まれる 恵みの裏に負が生まれる

必ず生まれる灰汁の責 だれもすくわねば灰汁まみれ


光あれば影がある 恵みあれば灰汁も出る

影は誰が負うものぞ 灰汁は誰がすくうものぞ


影を共に負い 灰汁を共にすくうが王(おう)のつとめ

誰も負わねば最後の最後は 王が背負うがつとめなり



誰も悪を背負わねば 悪は巡りてどこかへ流るる

悪が悪生み悪増えて 光は陰り 清水は淀む


全ての悪を共に負う それが王(負う)たるもののつとめ

悪から逃れるは王に非ず 責から逃れるは王に非ず


下に下にと責を流す よそへよそへと悪を流す

お手柄だけは自分のもので 悪なる責は自分に非ず

責を負えぬ偽善者が 王となれば国滅ぶ

「自分はけっして悪くない」 責を負えぬ小さき器

人の喜び我がことに 人の悪も我がことに

それが王たる器なり 悪を負うて救うが王なり



あいつが悪い こいつのせいでと

他人にばかり悪を押し付ける

世紀末かな日ノ本の 王たる資質なき長たち

悪を背負える器無し 悪を抱ける器無し

お手柄だけは自分のもの 無責任さの極みなり




天照らします大神は 悪の責負い祓い続ける

神の海原で抱き続けて 人の罪科穢れを担ぐ

王の王たる在り方を 白示し続けているのに

善ばかり負いて悪を負わぬ 王無き世界は崩れ行く



人を見る目を失いて 誠を見る目を失いて

善悪の価値がへばりつき 掃除洗濯出来ぬまま

汚れたままの色眼鏡 誠が見えるはずもなし


光と共に影は生まれる その影ありて光は映える

新たに生まれた光と影を 抱きて調和させるが責


八岐大蛇という灰汁を すくい抱きて祓い続けた

天照らします大御神 天地照らす日月の大神

新たな喜び産み成して 生まれた悪を抱き救いて

三千世界を抱き救いた 国常立大神ぞ

大海原で悪を抱きて 救いたスサナル大神ぞ



悪を背負えぬ王なぞ要らぬ 悪を抱けぬ王なぞ要らぬ

光と影は共に在り 調和してこそ弥栄なれ

型にはめても調和ならず 誠となりて調和成す


光も影も親は同じ 善も悪も親は同じ

根っこで繋がる善と悪 切れぬ縁(えにし)で結ばれておる

三つの善と二つの悪 五つ揃って調和する

那岐那美神が産み成す善悪 五つそろって「神」となる

二一六と一四四 合わせて三六〇の円(縁)

善だけでも歪(いびつ) 悪だけでも歪(いびつ)

善悪そろって円となる 善悪揃って神なり人なり



人は神の手なる五本指 三つの善と二つの悪

五本そろって霊留(人)となる


アマテル神とスサナル神 三+二で陰陽和合

セオリツ姫とワカ姫も 三+二で陰陽和合

五と五で十(結び)の天地照日月大神

天の六と地の四 日の五と月の五

縦横十(結び)の大神なる 善悪調和の救いの神



善悪抱きて救うが王 善悪調和し救うが王

悪を負えぬは王ならず 悪を救わぬは王ならず

善のみの神はあるまじき ゆえに善のみの王もあるまじきなり


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