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#1 高校数学-整数-

高校数学の中でも整数分野に関する「あるある手法」とか「テクニック」とか「小話」みたいなのを画像と一緒につらつら書いていこうかなって思います。

画像は見るだけでもかなりタメになると思います。

受験期に書き溜めた4枚を1枚ずつ見ていきながら、補足だったりコメントだったりしていきますので、見てくれた皆さんに、今よりも有機的な整数観を身につけて欲しいなって思います。

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整数問題の中でも、「整数組を求めよ」とか「全て求めよ」みたいな問題を解くとき、画像の上の方にも書いたように大鉄則が存在します。

「偶奇→mod→因数分解」

です。

この鉄則はどの問題でも最初に脳死で調べます。京大みたいな整数問題だと、この鉄則のみで片がつくことも珍しくないです。素朴だけど結構大事なことだと思うんで補足説明していこうかなと思います。

最初に偶奇をチェックします。まあ、mod2を調べると言ってもよかったんですが、鉄則の見た目がダサくなるのでやめました…w

次にmodです。ここでmodのテクを2つ紹介します。
1つ目は「項を消すように」です。まあこれは当然ですよね。紹介したいのは2つ目の「(-1)ⁿを作るように」 です。

例えば、
2ⁿ-3ᵐ=1 を満たす自然数組(n,m)を求めよ.
のような問題では、mod2,mod3,mod4が有効かな〜とふんわり検討がつきます。鉄則なので脳死で調べます。

mod2
大鉄則の1手目ですね。左辺は必ず奇数だから何の情報も落ちてこないですね。
・mod3
(-1)ⁿ≡1となるから、nは偶数だとわかります。
・mod4
n≥2なら2ⁿ≡0なので、n=1のときを片付けちゃいましょう。n=1のとき3ᵐ=1でm=0となるので自然数でなくなり不成立です。じゃ、n≥2の時で考えてみましょう。
-(-1)ᵐ=1となるからmは奇数だと分かります。

こんな感じでn,mの偶奇が分かりました。
nが偶数なのでn=2kみたいに表せて、式変形すると、
2²ᵏ-1=3ᵐ
となり、左辺が因数分解できる形になります。ここまでくればもう見えましたね。そして大鉄則の最後の「因数分解」に進むわけです。イージーですよね。

また、この上の式で効く「多くの人が知らない上手い解法」 も少し後の回で紹介するつもりなので楽しみにしてもらえたらと思います。


次に紹介したい話は

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